お風呂上がりにツッパリ感があったり、フケが出やすかったり、シャンプーで苦労している敏感肌の方も多いかもしれません。
地肌を守りながら美髪を保ちたいなら、アミノ酸シャンプーがおすすめ。
アミノ酸は乾燥から頭皮を守りながら、ダメージ毛までケアできる優れた成分です。
この記事では、アミノ酸シャンプーの効果から選び方まで詳しく解説。
さらに髪の悩み別におすすめの成分まで紹介しているので、ぜひチェックしてみてください。
【この記事で分かること】
- アミノ酸シャンプーは肌・髪のトラブルを抱えている方に最適◎
- 市販品を選ぶときは「ココイル~、ラウロイル~」の表記があるか成分をチェック
- 【悩み別】くせ毛・抜け毛・白髪に効果的な成分を使い分けよう
- アミノ酸シャンプーは洗い方とすすぎ方が効果の有無を決める!
アミノ酸シャンプーは敏感肌・乾燥肌(アトピー)の方にオススメ
乾燥性敏感肌やアトピー肌にお悩みの方にオススメしたいのが、アミノ酸シャンプー。
アミノ酸シャンプーの効果は大きく3つにわけられます。
- 弱酸性で、頭皮のバランスを保つ
- マイルドな洗浄力で、頭皮の保湿に必要な皮脂を残す
- ダメージ毛を補修し、ハリやコシを与える
アミノ酸シャンプーは、頭皮の環境を健やかに整え、美髪をサポートする役割があります。
一般的なシャンプーは弱アルカリ性で、素早く汚れが落とせるかわりに乾燥しやすいのがネック。
乾燥肌の方は肌質自体がアルカリ性なので、アルカリ性×アルカリ性でさらに地肌を乾燥させかねません。
健康な肌のpHは4.5~6.0の弱酸性です。健康な肌を基準として、オイリー肌なほどpHは酸性(4.5)に傾き、ドライ肌なほどpHはアルカリ性(6.0)に傾いています。健康な肌には、石鹸などの使用により肌pHがアルカリ性に傾いても、短時間で弱酸性に戻す働きがあります。しかし、この働きが弱くなりアルカリ性に傾いた状態が続くと、皮膚の抵抗力が弱まり、細菌が繁殖しやすく敏感な状態の肌となります。
(出典元:株式会社きれいテストラボ『肌のpH測定試験』)
弱酸性のアミノ酸シャンプーはアルカリ性の乾燥肌を中和し、頭皮のバランスを保ってくれる効果があります。
さらに洗浄力がマイルドで、頭皮の保湿に必要な皮脂を残せるのもポイント。
頭皮の潤いが保たれることで、ツッパリ感や乾燥フケの改善も期待できます。
また乾燥による髪のうねりやパサつきを補修し、ダメージ毛にも効果的です。
つまり頭皮の保湿バランスを整えながらダメージ毛も改善できる、一石二鳥なシャンプーなんですね。
(参考:フケやかゆみ…頭皮の乾燥が原因かも!頭皮トラブルを引き起こすNG行動と予防・対策をチェック)
アミノ酸シャンプーはコスパ悪い?市販の安い商品でも効果ある?
メリットの多いアミノ酸シャンプーですが、値段がやや高めなのがネックですよね。
だからといって安い市販品だと、「本当に効果はあるの?」と不安になるかもしれません。
詳しくは後述しますが、価格が安くても成分をきちんとチェック十分効果があります。
ただし1,000円以下のアミノ酸シャンプーには、刺激の強い成分が混ざっていることもあるので要注意。
- ラウリル硫酸ナトリウム
- ラウレス硫酸ナトリウム
- ラウレス硫酸アンモニウム など
上記の成分は頭皮の乾燥を招くので、ラベルを確認して避けるようにしてくださいね。
(参考:シャンプーの界面活性剤は体に悪い?洗浄成分で見極めるやさしいシャンプーの選び方)
もちろん、成分にこだわるほど価格が高くなるのはたしかです。
とはいえ、湿疹や抜け毛など頭皮トラブルを予防できる分、コスパは悪くないと言えます。
将来的にかかるクリニックの診察料や育毛剤といった余計なコストを省けると考えれば、アミノ酸シャンプーを選ぶ価値は十分あるでしょう。
▼コスパ重視のアミノ酸シャンプーなら『レベナオーガニックシャンプー』がおすすめ!

アミノ酸シャンプーの選び方
先述の通り、効果の高いアミノ酸シャンプーを選びたいなら成分に注目!
具体的には、ココイル~、ラウロイル~という表記を目安にしてください。
(例)ココイルグルタミン酸TEA など。
さらに、ココイル~、ラウロイル~に続く文字もチェック。
特に効果的なのは下記6つの成分です。
- ~グルタミン酸
- ~アラニン
- ~グリシン
- ~サルコシン
- ~アスパラギン酸
- ~タウリン
たとえばグルタミン酸・タウリンは洗浄力が控えめで、保湿力が高いのが特徴。
できるだけ刺激を避けたいアトピー肌や乾燥性敏感肌の方は、ぜひ取り入れましょう。
「アミノ酸”系”シャンプー」と「アミノ酸シャンプー」は別モノ?
水・アミノ酸成分よりも先に他の成分が記載されている場合は、純粋なアミノ酸シャンプーではありません。
「アミノ酸系」といってアミノ酸成分よりも他の洗浄成分が多い、もしくは同じくらい含まれているものです。
泡立ちをよくする、値段を求めやすくするなどのために複合されています。
中には刺激の強い成分が配合されていることもあるので、成分表で確認してくださいね。
ダメージ毛を改善したいなら、悩み別に成分を選ぶのがおすすめ
ダメージ毛を改善したいという方は、悩みに合わせて有効成分を選ぶのがおすすめです。
育毛剤や保湿ローションの効果を高めることもできますよ。
ダメージ毛の悩み(※タップで詳細に飛びます) | おすすめ成分 |
くせ毛 | グルタミン酸 |
抜け毛 | タウリン |
白髪 | アラニン アスパラギン酸 |
くせ毛:グルタミン酸
くせ毛におすすめなのが、指通りがよくなるグルタミン酸です。
アミノ酸成分の中でもしっとりまとまる性質があります。
- ココイルグルタミン酸Na
- ココイルグルタミン酸TEA
- ラウロイルグルタミン酸Na
また「もともとはストレートだったのに、年齢を重ねてからクセがでてきた」という方は、以下の成分が配合されるアイテムを選んでみてください。
- 加齢によって髪にハリコシがなくなった、うねってきた…ケラチン
- 乾燥して毛先が広がる…植物系オイル
- 紫外線、カラー、パーマによるダメージ…シリコン
抜け毛:タウリン
抜け毛は、ストレスを受けた頭皮を優しくいたわるタウリンがおすすめです。
人体のアミノ酸に近い成分で、乱れた頭皮の環境を整えて、正常な状態にする働きがあります。
- ココイルメチルタウリンNa
- ラウロイルメチルタウリンNa
- ココイルメチルタウリンタウリンNa
さらに頭皮ケア成分も配合されていれば、保湿効果や抗酸化作用によってダメージ補修もしてくれますよ。
- アスタキサンチン
- 褐藻エキス
- ダイズエキス(イソフラボン)
- セラミド
男性や脂性肌の方は高級アルコールがおすすめ。
高級アルコールは泡立ちがよく、さっぱり洗い上げられる洗浄成分です。
抜け毛の原因が皮脂の過剰分泌による頭皮環境の悪化なら、まずはしっかり頭皮を洗うのを優先しましょう。
- ラウリル硫酸ナトリウム
- ラウレス硫酸ナトリウム
- ラウレス硫酸アンモニウム
白髪:アラニン、アスパラギン酸
白髪対策には泡立ちと洗浄力のバランスが取れたアラニン、アスパラギン酸がおすすめです。
白髪は加齢やストレスで頭皮の環境が悪化し、色素を作る機能が低下することが原因。
バランスのいい洗浄成分で頭皮環境を整えることで改善が期待できます。
- ココイルメチルアラニン
- ラウロイルメチルアラニン
- ラウロイルアスパラギン酸
また、「白髪を予防する成分が配合されているか」もチェックするのがベターですよ。
- ヘマチン
→メラニン色素を復元 - メタリン
→メラニンを活性化
▼白髪の原因や予防・対策法についてはこちら!
白髪を予防できるシャンプーってある?効果的なシャンプーの選び方とヘアケア方法
アミノ酸シャンプーの正しい洗い方
アミノ酸シャンプーは汚れを落とす力が優しい分、洗い方が効果を大きく左右します。
下記を参考に、頭皮を丁寧に洗うよう心がけましょう。

- 髪をとかす、シャワーで素洗い
- シャンプーを1プッシュ手のひらに伸ばす
(頭皮全体にまんべんなく広がればOK) - 指の腹を使って丁寧に地肌で泡立てていく
- 上から下にジグザクに洗う
(特に耳後ろ~後頭部は汚れがたまりやすいので、意識的に) - 頭皮を軽くマッサージ
- 根元からしっかり洗い流す
アミノ酸シャンプーの効果を最大限に引き出すには、はじめの素洗いが重要。
しっかり髪~頭皮に水を通して、シャンプーが泡立ちやすいベースを作っていきましょう。
頭皮を痛めず皮脂を浮かせるので、クッションブラシで髪をとかしておくのもおすすめです。
ちなみに素洗いの段階で、髪に付着した汚れの7割が落ちています。
しっかり髪をすすいだら、地肌をマッサージするようにシャンプーを揉み込みましょう。
頭皮の皮脂をしっかり取ることで、くせ毛の予防にもなりますよ。
髪の毛は皮脂汚れがあまりつかないので、残った泡で洗い流す程度でOKです。
泡立ちが気になる方は、洗顔ネットの使用をおすすめします。
フケ・かゆみが出るのはすすぎ残しが原因
アミノ酸シャンプーでフケやかゆみが出るのは、すすぎ残しが主な原因。
保湿力が高い分、吸着力も強いので、頭皮や髪に泡が残りがちです。
アミノ酸シャンプーを正しく使うなら、下記のポイントを抑えてしっかりすすぐのも意識してくださいね。
- シャワーの温度は36~38℃
- 最低でも3分以上
- 髪の根元からすすぐ
アミノ酸シャンプーは、油分バランスを整え肌(頭皮を)乾燥から守ってくれます。
選ぶ際は、以下の成分が先頭もしくは水の次にきているものがおすすめ。
- ココイル~
- ラウロイル~
中でもグルタミン酸とタウリンは刺激が少なく、保湿力に優れています。
肌が弱くて「なかなか合うシャンプーが見つからない」とお悩みの方はぜひチェックしてみてください。
アミノ酸シャンプーで、きれいな肌と髪を守っていきましょう。
【参考文献】
内山清,
『ケラチンの化学と利用ー現在の課題』,
高分子50巻4月号(2001年)
村田奈緒,子中川千春,監修:毛髪鑑定士美香,
『美髪力!1日10秒で「キレイ」な私』
双葉社,2019,9,15
尾花けい子,朝日光輝,
『あなたの美を引き出す正しいヘア&メイク辞典』,
高橋書店,2018,6,25
