コシやツヤのある“美髪”を目指すには、タンパク質が必要不可欠なのをご存知ですか?
「しっかりヘアケアしているのに、髪がパサつく…」
という方は内側のケアが不足しているのかもしれません。
タンパク質をしっかり補うことで、以下のような効果を期待できます。
- 太くコシのある髪が育つ
- 切れ毛や抜け毛になりにくくなる
- ツヤが生まれる
そこで今回は髪とタンパク質の関係と摂取方法について詳しく解説。
1日の摂取目安量やタンパク質が減少する習慣も紹介していきます。
髪に不足しがちなタンパク質を効率よく取り入れて、しなやかなツヤ髪にしていきましょう!
【この記事で分かること】
- 髪の成分の8割はタンパク質!髪とタンパク質の関係性
- タンパク質が不足すると切れ毛や抜け毛につながる
- タンパク質が豊富な食べ物一覧と1日の摂取目安
- 髪のタンパク質が減るのは「紫外線や熱などのダメージ」…NG習慣をチェック
髪はほぼタンパク質!髪に欠かせない成分
そもそも髪の毛は、「ケラチン」というタンパク質が主成分です。
もっと詳しくいうと、髪の毛は「キューティクル、コルテックス、メデュラ」の3層構造で成り立っています。
そのうち髪の約8割を占めるコルテックス、メデュラの主成分がタンパク質なので、「髪の毛=タンパク質でできている」といえるんですね。
(参考:キューティクルとは?髪が傷む原因とうるツヤ美髪に導くヘアケアを徹底ガイド)

実際にコルテックスやメデュラは、髪の太さや強度に関わる重要な部分です。
- コルテックス:髪の大部分を占め、髪の柔軟さや太さに影響する繊維状の束
- メデュラ:髪の“芯”にあたる部分で、髪の強度や弾力に関係する
※細い髪の毛だと存在しない
つまりコシのある美髪を目指すには、タンパク質をたっぷり摂取する必要があるということですね。
タンパク質不足による髪の症状

タンパク質が不足すると細くコシのない髪質になり、ヘアトラブルを招きます。
- 髪が細くなる
- ツヤがなくなる
- 髪がうねりやすくなる
- 切れ毛や抜け毛を起こしやすくなる
- 髪がパサつく
そもそもタンパク質は髪の毛の生成だけでなく、肌や臓器にも必要な成分です。
生命維持に重要な部分に優先してタンパク質が送られるので、髪の毛は後回しになります。
ちなみに髪の毛を作るタンパク質は、体内で作られない必須アミノ酸の1つ。
食事やサプリメントからしか摂取できない栄養素です。
特に極端に食事量を減らすダイエットや偏食をしている方は要注意。
栄養のない髪は中身がスカスカな空洞になり、うねりや切れ毛、パサつきが目立ってきます。
ヘアケアをこだわっているのに髪が傷む…という方は、食生活を見直す必要があるでしょう。
頭皮のタンパク質不足に注意
髪の土台である頭皮もタンパク質が不足しやすい部分です。
不足すると頭皮が薄くなって弾力を失い、たるみやうねりに繋がることがあります。
頭皮にふっくらと厚みがあり毛がまっすぐ生えてくるのが、タンパク質が十分で健康な状態。
逆に薄くなると厚みが減ってたるみ、細く湾曲した髪の毛(くせ毛)が生えやすくなります。
よく「頭皮が硬い」といわれますが、タンパク質が足りずに頭皮が薄くなり弾力を失っている状態を指すんですね。
ヘアトラブルにお悩みの方は、あわせて頭皮の状態もチェックするのをおすすめします。
髪にタンパク質を補給するための上手な取り入れ方
太くコシのある髪を育てるなら、タンパク質が豊富な食べ物を積極的に摂りましょう。
動物性タンパク質と植物性タンパク質を1:1の割合で摂るのが理想とされています。
(参考:日本食肉消費総合センター)
- 動物性タンパク質:体内で生成できない必須アミノ酸を含んでいる
⇒肉や魚などから摂取できる - 植物性タンパク質:低脂肪・低カロリーで体にやさしい
⇒野菜や豆から摂取できる
動物性タンパク質は、自力でつくりだせない必須アミノ酸を含んでいるのが特徴。
ただし脂肪が多いため、動物性のみを摂りすぎてしまうと肥満や生活習慣病に繋がりかねません。
一方で植物性タンパク質は低脂肪であるものの、必須アミノ酸を補えません。
どちらか一方を摂取するのではなく、両方をバランスよく摂ることが大切です。
タンパク質を多く含む食品と1日の摂取量の目安
美髪に必要なタンパク質を補給するなら、複数の食べ物を組み合わせて摂るのがカギです。
1日のタンパク質摂取量は男性で65g、女性で50gと推奨されています。
3食きちんと食べればハードルは決して高くありません。
(参考:厚生労働省「日本人の食事摂取基準」)
下記は、100gあたりのタンパク質の含有量をまとめたものです。
種類 | 食品 | 含有量 (100gあたり) |
---|---|---|
植物性タンパク質 | 納豆 | 16.5g |
えんどう豆 | 13.4g | |
ブロッコリー | 13.3g | |
豆乳 | 3.6g | |
アボカド | 2.5g | |
バナナ | 1.1g | |
動物性タンパク質 | 豚肉 | 27g |
鶏肉 | 27g | |
牛肉 | 26g | |
さば | 20g | |
牛乳 | 3.3g | |
卵 | 12g |
基本的に野菜・豆類よりも、肉類や乳製品の方がタンパク質の含有量は多い傾向。
動物性と植物性のタンパク質を1:1の割合で補給するには、植物性タンパク質の食品を多めに摂るように心がけてみましょう。
また仕事や学校で忙しくどうしても食生活が偏る時は、プロテインを取り入れるのもあり。
プロテインにはタンパク質がぎゅっと詰まっているので、手軽に補給できます。
コンビニなどで売られている小さい紙パックタイプでも、約15gもタンパク質を含んでいるんですよ。
ちなみに動物性タンパク質の牛乳がベースのプロテインだと、たくましい筋肉がつきやすくなります。
ダイエット中でしなやかなラインを目指している方は、大豆をベースとした「ソイプロテイン」を摂るといいでしょう。
「ビタミンB6」を含む食品もあわせてチェック!
より効率よくタンパク質を補うなら、ビタミンB6をあわせて摂るのがおすすめ。
ビタミンB6は、タンパク質の代謝をサポートする栄養素です。
(参考:分子生理化学研究所「代謝に必要不可欠なビタミンB群~複合的に働くビタミン~」)
【ビタミンB6が豊富な食品】
- バナナ
- パプリカ
- さつまいも
- まぐろ
- 豚ヒレ
- 鶏ササミ
- 鶏レバー
ビタミンを意識して食事を摂れば、髪のダメージやトラブルの改善にグッと近づけますよ。
髪のタンパク質減少は熱ダメージ!日常生活での注意点
熱ダメージは、髪のタンパク質減少につながるので注意してください。
- ドライヤーやヘアアイロンで髪に熱を加える
- 髪への紫外線ダメージ
- ヘアカラーやパーマを繰り返し行う
タンパク質は熱に弱く、熱を加えすぎると性質変化を起こして空洞化します。
卵を加熱しすぎるとパサパサになるように、髪も乾燥してうねりを招きかねません。
特に髪が濡れていると熱のダメージを受けやすくなるので要注意。
60℃程度の温度でも熱変性が起きるので、ドライヤーを使うときは「同じ場所に当てすぎない」「20センチ以上離す」といった工夫が必要です。
スタイリング時は、160℃以下に設定したヘアアイロンを髪が乾いた状態で使うように心がけましょう。
外出時は日焼け止めスプレーや帽子で紫外線対策するのも忘れずに。
また、高頻度でヘアカラーやパーマをするのも、髪からタンパク質が逃げやすくなる原因。
カラー剤やパーマ剤は、タンパク質を流出させる働きがあるため髪が傷みやすくなります。
「カラーとパーマを同時にしない」「カラーをリタッチのみにする」などの工夫をするとベターです。
髪とタンパク質の関係に関するQ&A
Q1.タンパク質をとると髪は増える?
A.タンパク質を摂ることで発毛をサポートできる可能性があります。
Q2.プロテイン(タンパク質サプリ)は髪が抜けるって本当?
A.プロテインをはじめとするタンパク質食品の摂取と、抜け毛には因果関係がないとされています。
タンパク質は髪の成分の8割。
不足すれば細くパサついた弱い髪になるなど、ヘアトラブルを招きかねません。
タンパク質は食べ物から、バランスよく補うことが大切です。
種類 | 食品 | 含有量 (100gあたり) |
---|---|---|
植物性タンパク質 | 納豆 | 16.5g |
えんどう豆 | 13.4g | |
ブロッコリー | 13.3g | |
豆乳 | 3.6g | |
アボカド | 2.5g | |
バナナ | 1.1g | |
動物性タンパク質 | 豚肉 | 27g |
鶏肉 | 27g | |
牛肉 | 26g | |
さば | 20g | |
牛乳 | 3.3g | |
卵 | 12g |
1日の推奨摂取量である【男性65g、女性50g】を目安に、タンパク質たっぷりの食品を取り入れてみてください。
積極的にタンパク質を補給して、コシとツヤのあるサラサラの髪を手に入れましょう。
▼ダメージが気になる方は、基本のヘアケア方法もあわせチェック!
基本のヘアケアで注目を集めるツヤ髪に!おすすめトリートメント・ケア方法
▼髪の土台である頭皮をケア!自宅でできるマッサージ・ケア方法はコチラ!
参考文献
新宿AGAクリニック,
『髪の成長に重要なタンパク質、不足していませんか?』
東京スカルプクリニック,
『タンパク質と髪の毛の関係、お勧めの食べ物について』
花王,
『髪の構造』
スーパースカルプ発毛センター,
『実は全然足りてない!?発毛育毛にはタンパク質が重要です。』