冬になるとパチパチと発生する静電気。
髪にも発生して、髪が広がったり顔に張り付いたりして困る方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、髪の静電気を解消するための防止策を詳しく解説。
髪の静電気が起こる理由、静電気を抑える応急処置も紹介しています。
静電気の原因を知って対策を打てば、冬の時期もまとまりのある髪をキープできますよ。
【この記事でわかること】
- 空気の乾燥だけじゃない!髪の水分不足や摩擦が静電気の原因
- ぴょんぴょん出てしまうアホ毛はワックスやハンドクリーム、便利グッズで応急処置
- 普段のシャンプー・トリートメント・ブラッシングで静電気は予防できる
髪の静電気とは?発生原因3つ
そもそも静電とは、電気のバランスが崩れている状態のことです。
そもそも物体や人の体は、常に電気を帯びている状態。
プラスとマイナスの電気を同じ数だけ持っていて、均衡が保たれています。
静電気は、プラス・マイナスの電気のバランスが崩れたときに起きる現象。
どちかが多くなったり、少なくなったりした時、均衡に戻そうと余分な分が放電されてパチッとなるんですね。
電気のバランスが崩れるタイミングは、下記の通り。
- 髪の毛の水分不足
- 部屋の空気の乾燥
- ブラッシングや衣類の摩擦
よくあるのが、ブラッシングや衣類による摩擦。
プラス・マイナスの電気のそれぞれのバランスが異なる物体が急激に近づくことで、パチパチと一気に放電されるんですね。
さらに髪の毛の水分が不足してパサついているのも、静電気が発生しやすい条件。
通常は髪の毛の水分によって静電気を分散しますが、乾燥していると分散できずに静電気が起こります。
ヘアカラーやパーマ後など、髪のダメージが強い時は要注意です。
また空気中の湿度が40%以下になると、静電気が急に発生しやすい環境になります。
湿度が下がり、暖房で空気が乾燥しやすい冬は、静電気が起きやすくなる季節です。
髪の静電気は枝毛・切れ毛のトラブルに繋がる
意外と静電気は髪に負担がかかっています。
髪を覆っているキューティクルが剥がれて、枝毛や切れ毛といったトラブルの原因になりかねません。
(参考:キューティクルとは?髪が傷む原因とうるツヤ美髪に導くヘアケアを徹底ガイド)
静電気は髪がボサボサになるだけでなく、髪のツヤも失われて傷んだ見た目に…。
「ヘアケアでの保湿が不十分」
「デスクワークなどで空調の効いた室内に長時間いる」
「プラスチックなど静電気が起こりやすいブラシを使っている」
という方は、静電気から髪を守るケアをするのをおすすめします。
ひどい髪の静電気を今すぐ抑える緊急処置
髪の毛の静電気をすぐに解消したいなら、次のような方法で応急処置をしましょう。
- ヘアオイル、ヘアクリームをつける
- ヘアワックスをつける
- ハンドクリームをつける
- 静電気除去スプレーを吹きかける
- 静電気除去ブラシで静電気を取り除く
もっともベターな対策が、ヘアオイルやヘアクリームをつける方法。
髪に潤いを与えながら皮膜作用*を発揮し、静電気から髪を守ります。
*髪の表面を包む膜。
それでも静電気が起きてしまうなら、ワックスなどのスタイリング剤で対策しましょう。
髪を固めるタイプではなく、クリームタイプなどソフトなテクスチャーを選んでください。
潤いを与えつつ髪をコーティングして静電気を抑えられます。
手元にヘアオイルやスタイリング剤がない場合、ハンドクリームやワセリンで代用するのもありです。
手にハンドクリームを塗り、余った分を髪につけることで静電気から髪を守ります。
また近くにドラッグストアがあるなら、静電気除去ができるスプレーやブラシをチェック。
髪の静電気を分散させる作用があり、吹きかけたりブラッシングしたりするだけで手軽に静電気を除去できます。
静電気を防止するなら、髪の毛だけでなく衣類にも静電気除去スプレーを吹きかけておくようにしましょう。
衣類が静電気を帯びていると、髪の毛にも悪影響。
特に肩より髪が長い方だと、服に触れ静電気が発生しやすくなります。
特にポリエステルやナイロンといった素材の服は静電気が発生しやすいので、対策しておくといいですよ。
おすすめ!髪の静電気を抑える防止対策3つ
髪の静電気は、毎日のヘアケアやブラッシングを工夫すれば予防することもできます。
その場しのぎのケアだけでなく、静電気が発生しにくい髪に変えるのも大切です。
- 【対策①】保湿効果のあるアミノ酸・ベタイン系シャンプーを使う
- 【対策②】洗い流す・洗い流さないトリートメントで髪を保湿する
- 【対策③】天然素材のブラシを使う
①ソフトな洗浄力で保湿効果のあるシャンプーを使う
静電気を防ぐためにも、まずは髪にうるおいを与えるシャンプーを使うのが大切。
実は髪の乾燥は、毎日使うシャンプーの種類が大きく関係しています。
洗浄力が強すぎると保湿に必要な油分まで洗い流して、静電気が起こりやすい髪質になりかねません。
(参考:シャンプーの界面活性剤は体に悪い?洗浄成分で見極めるやさしいシャンプーの選び方)
髪の静電気を防止するなら、アミノ酸系かベタイン系のシャンプーがおすすめ。
マイルドな洗い心地で、地肌や髪にやさしく使えます。
- アミノ酸系
(ココイル〇〇、ラウロイ〇〇と表記されるもの) - ベタイン系
(ラウラミドプロピルベタイン、ココアンホ酢酸Na、コカミドプロピルベタイン など)
- セラミド
- ヒアルロン酸
- コラーゲン
- アミノ酸
- グリセリン
髪の静電気がひどいなら、「ポリクオタニウム-10」が配合されているシャンプーもおすすめ。
天然由来の界面活性剤(洗浄成分)で、静電気を抑えるはたらきがあります。
ノンシリコン系のシャンプーに入っていることが多く、頭を洗いながら静電気を和らげます。
洗浄成分にプラスして、髪の潤いを補える保湿成分が配合されているかもチェック。
特にセラミドやアミノ酸は、保水力が高くたっぷり髪に潤いを与えてくれます。
購入前には、パッケージの成分表示を確認してみてくださいね。
「髪を乾燥させない正しい髪の洗い方」もチェック!
→正しい髪の洗い方でサラサラの艶髪!シャンプーのコツ・悩み別のお手入れ方法をチェック
②トリートメント・ヘアオイルで髪を保湿する
髪の静電気を予防するには、トリートメントやヘアオイルで髪を保湿するのも大切。
特にハイダメージ毛には、「洗い流すインバストリートメント」「洗い流さないアウトバストリートメント(ヘアオイル)」を両方使うのが理想的です。
インバスタイプで髪内部に栄養を与え、アウトバスタイプで髪をコーティングしていきます。
「補修+守る」のダブルケアが、静電気を防ぐのに効果的といえるでしょう。
どちらか一方だけなら、洗い流さないトリートメントを優先してください。
ドライヤーの前に使うことで、熱ダメージや摩擦から髪を守ってくれます。
また、トリートメントは高保湿成分や皮膜作用のある成分をチェック。
- セラミド
- ヒアルロン酸
- コラーゲン
- アミノ酸
- グリセリン
- オリーブオイル
- アルガンオイル
- ココナッツオイル
- ホホバオイル
シャンプー同様に、静電気抑制成分「ポリクオタニウム」が入っているとより効果を期待できますよ。
③静電気が発生しにくいヘアブラシを使う
髪の静電気を防止するなら、天然素材のブラシを使うのがおすすめです。
- 竹製(木製)
- 天然毛製(猪・豚)
木製は静電気を通しにくい素材の代表格。
中でも竹は静電気を帯びにくい性質があります。
木製ブラシはピンの間隔が広いので、ロングヘアでも髪が絡まりにくく使いやすいのが特徴。
素材そのものが油分や水分を含んでいるので、ツヤのある髪に仕上がります。
また猪や豚の毛を活用した天然毛も適度な油分が含まれ、静電気が発生しにくいです。
猪毛は毛がしっかりしているので、髪にボリュームがある方もしっかりとかせます。
逆に髪が細い方は、毛が柔らかい豚毛がおすすめです。
特に静電気がひどい方は、「静電気を除去できる専用ブラシ」もあわせてチェックしてみてください。
朝はスタイリング前にヘアミストで潤い補給
「朝起きると髪がバサバサ」という方は、スタイリング前にヘアミストを使うのがベター。
ヘアミストはシュッと吹きかけるだけで髪が潤って、静電気を抑えられます。
髪の毛への化粧水のようなイメージですね。
ヘアオイルを併用すると、ミストの蒸発を防いでしっかりと潤いを与えられますよ。
髪の毛の静電気は空気の乾燥だけでなく、髪の水分不足やブラシの摩擦など様々。
静電気が気になる方は、日ごろのヘアケアを見直しましょう。
【今すぐ髪の静電気を抑える方法】
- ヘアオイル、ヘアクリームをつける
- ヘアワックス(クリームタイプ)をつける
- 手に余ったハンドクリームをつける
- 静電気除去スプレーを吹きかける
- 静電気除去ブラシで静電気を取り除く
【髪の静電気の予防対策】
※タップで詳細に逆スクロールします。
- 保湿効果のあるシャンプーを使う
→アミノ酸・ベタイン系 - トリートメント・ヘアオイルで保湿
→洗い流す・流さないトリートメントでW保湿 - 天然素材のヘアブラシを使う
→竹製・天然毛
保湿力の高いやさしいシャンプーや静電気が発生しにくいブラシにすれば、静電気を抑えるのに効果的。
静電気がひどい時は、ヘアオイルやクリームで応急処置をしてください。
毎日のヘアケアをひと工夫して、髪の静電気の悩みを解消していきましょう。
参考献文
東京青山クリニック,
「冬場の静電気に注意!髪に起こる静電気と薄毛の関係」
MiSUMi-VONA,
「静電気発生のメカニズム」
celles,
「冬に静電気が発生するのが多いのはなぜですか?」
