数ある植物オイルの中でも、保湿効果が高いことで注目を浴びているホホバオイル。
人気なだけに様々なメーカーから販売されています。
「どれを選んだら良いかわからない…」
「実際はどんな効果があるの?」
と悩んでいる方も多いはず。
そこでこの記事ではホホバオイルの効果とおすすめの使い方を詳しく紹介しています。
あわせて保存方法などの注意点についても解説。
効果を引き出すケアで、潤いのある艶やかな髪と肌を目指しましょう。
【この記事でわかること】
- ホホバオイルは美髪・美肌に作用する成分が豊富
- 保湿効果・肌荒れ防止効果・ヘアダメージ補修に使える
- 【使い方】頭皮・ヘアケア・メイク落とし・保湿剤
- ホホバオイルの保存方法と注意点
ホホバオイルとは「ホホバ」の木の種からとれたオイル

ホホバオイルとは、アメリカ南部やメキシコ原産のホホバという木の種から抽出されるオイルのこと。
乾燥した砂漠で育つ木なだけあり、高い保湿力と豊富な栄養分を持っています。
昔から先住民族の間では「奇跡のオイル」とよばれてきました。
実は、ホホバオイルの主成分は「ワックスエステル」というワックス(ロウ)。
人間の肌にある保湿成分のため、肌質問わず使いやすいでしょう。
また酸化しにくく劣化が少ないので、髪や肌に栄養をたっぷり補給可能。
匂いもほぼないので気にならず、頭〜爪先まで全身のケアに使うことができますよ。
ホホバオイルは未精製・精製の2種類

市販されているホホバオイルは、大きく分けて精製・未精製の2種類。
- 未精製オイル=ゴールデンホホバオイル
- 精製オイル=クリアホホバオイル
肌質や求める効果に合わせて選んでください。
ゴールデンホホバオイル(未精製) | クリアホホバオイル(精製) | |
美容成分 | ビタミン類(A.D.E)、ミネラル、アミノ酸などが豊富 | ビタミンEなどがやや少なめ |
匂い・刺激 | ・特有の香り ・肌が弱い方は刺激を感じる可能性あり | 少なめ |
色 | 黄みがかっている | 無色透明 |
おすすめの方 | 美容効果(保湿)を求める方 | 敏感肌、アルコールの刺激に弱い方 |
ゴールデンホホバオイルは、保湿などの高い美容効果を得たい方におすすめです。
未精製のため、美容成分がそのまま含まれています。
その分ホホバ独特の匂いが残り、敏感肌だと刺激を感じることもあるので注意してください。
一方、クリアホホバオイルは敏感肌の方やアルコールで肌がピリピリしやすい方におすすめです。
精製されて不純物が取り除かれているため、特有の香りや刺激が少ないのが特徴。
美容成分はやや減少しますが、肌状態やシーン問わず使いやすいですよ。
ホホバオイルと似ている?アルガンオイルとの違い
よく似ていると言われるアルガンオイルですが、ホホバオイルとの違いは保湿効果の仕組みです。
ホホバオイル | アルガンオイル | |
保湿効果 | ・バリア機能で潤いにフタをする ・不足した髪の油分・皮脂の補修 | 水分とともに浸透*して保湿する *角質層まで |
特徴 | ・肌を柔らかくする ・皮脂のバランスを整える | 保水機能・保護力・持続力が高い |
おすすめ使用法 | ・化粧水・お手入れ後の保湿 ・ヘアオイル | 化粧水前のブースター |
潤いのバリア機能でコーティングするのが、ホバオイルの保湿の仕組み。
不足している皮脂を補って、水分や栄養分を閉じ込めてくれるんですね。
一方、アルガンオイルは水分の浸透*を促す作用を期待できます。
*角質層まで。
どちらも全身に使えるオイルですが、シーンによって使い分けても良いでしょう。
- ホホバオイル…髪のオイルパック、ヘアオイル、スキンケア最後の保湿
- アルガンオイル…スキンケア前のブースター、ボディオイル
ホホバオイルの美容効果・効能3つ
ホホバオイルに期待できる主な美容効果は、大きく3つあります。
- 高い保湿力で髪をコーティング&まとまりを良くする美髪効果
- 高い保湿力による肌荒れ防止効果・皮脂コントロール
- 古い角質を浮かせて毛穴の黒ずみや角栓を洗浄する効果
髪のまとまりを良くしてツヤを出す

ホホバオイルは、髪や頭皮の健康を保ちながらツヤと潤いを与えます。
上述の通り、ホホバオイルの主成分は人間の皮脂と似ている成分でなじみやすいです。
しっかり潤いを与えてくれるため、髪のパサつきや広がりを抑えてくれます。
また耐熱性がかなり高く、ドライヤーやアイロンの熱ダメージから髪を守る効果もアリ。
ヘアオイル代わりに使えばダメージの修復や、予防にも効果的を発揮してくれますよ。
(参照:髪の保湿でパサパサ髪をツヤツヤに!おすすめのヘアケア方法&アイテムをチェック)
日焼け止めクリームとして代用するのは難しい
ホホバオイルは軽い日焼け止め効果がありますが、日焼け止めクリームの代わりにはできません。
日焼け止め効果があると言ってもSPF4程度。
紫外線を完全に予防するのは難しいと言えます。
日焼け止めスプレーと併用したり、日焼け後の保湿ケアとして使うのが良いでしょう。
(関連:髪にも日焼け止めは必須!髪・頭皮の紫外線対策と日焼け後のアフターケア方法を解説)
肌や頭皮を保湿して肌荒れを予防する

ホホバオイルは保湿力が高く、肌荒れを予防する効果があります。
そもそも肌トラブルが起きるのは、肌の乾燥が一因。
ターンオーバー*が乱れることで、水分や皮脂のバランスが崩れてしまいます。
*肌の新陳代謝のこと。
乾燥肌になると外部刺激を受けやすくなるので、肌荒れを引き起こしかねません。
ホホバオイルは皮膚にうるおいを与えることで、ターンオーバーを整えてくれます。
乾燥によるシワやくすみへの作用も期待できるので、エイジングケア*にも使えますよ。
*年齢に応じたケア。
鼻の黒ずみや角栓を取り除く

ホホバオイルには、毛穴の黒ずみを目立たなくする効果が期待できます。
毛穴が汚れてしまうのは、乾燥やメイクの洗い残しが主な原因。
特に女性はクレンジングで落としきれなかった化粧汚れや皮脂が蓄積されて、黒ずんでいることが多いです。
ホホバオイルの主成分であるワックスエステルは、古い角質を柔らかくする効果を期待できます。
汚れと一緒に角質を落とすことで、毛穴の黒ずみを目立たなくしてくれるんですね。
油分がメイクを浮かせてくれるので、クレンジング剤として使うのもおすすめですよ。
ホホバオイルおすすめの使い方2つ
ホホバオイルは、頭から爪先まで全身ケアができるアイテム。
ここからは、おすすめの使い方をヘアケア・スキンケアの2つに分けて解説していきます。
※タップで詳細にスクロールします。
①頭皮ケア・髪のダメージケア
ホホバオイルを使ったおすすめのヘアケア方法は以下の通りです。
※タップで詳細にスクロールします。
- シャンプー前の頭皮クレンジング
→頭皮のニオイ・フケ・かゆみが気になる方 - マッサージ
→抜け毛・薄毛が気になる・リラックス効果が欲しい方 - 洗い流さないトリートメント
→髪のパサつき、ダメージが気になる方
頭皮クレンジング
ホホバオイルは、頭皮を柔らかくして清潔に保つ頭皮クレンジングにもってこい。
定期的に取り入れることで、フケ・かゆみといった頭皮トラブルの改善を期待できます。
【頭皮クレンジング方法】

- 全体をブラッシング
- 500円玉ほどのホホバオイルを頭皮全体になじませる
- こめかみ⇒頭頂部に向かって指の腹でクルクルとマッサージ
- 指で頭を包んで頭皮を揉む
- 頭頂部で指を重ねて3秒ほど押し込む
- よく洗い流す(38℃程度)
頭皮クレンジングをするタイミングは、シャンプー前がおすすめ。
髪や頭皮が乾いた状態でオイルを塗布し、マッサージするように全体になじませます。
最後によく洗い流したら、通常通りシャンプーすればOKです。
汚れを浮かしてくれるので、すっきりと洗い上げることができるでしょう。
ただし、やりすぎると頭皮が乾燥してしまう恐れがあります。
週に1回のスケシャルケアとして取り入れるのがおすすめですよ。
頭皮マッサージ
ホホバオイルは、頭皮マッサージに使うのもおすすめ。
マッサージで血行促進し、育毛をサポートする頭皮環境を整えてくれます。
【頭皮マッサージ方法】

- 全体をブラッシング
- 500円玉ほどのホホバオイルを頭皮全体になじませる
- 耳上に親指以外の4本を、親指を耳の後ろのくぼみに添えて5秒押す
⇒頭頂部まで3か所 - ③同様の動きを後頭部⇒頭頂部まで3か所
- 後頭部を支えるようにつかみ、地肌を上に押し上げる
マッサージをするタイミングは、入浴中がベター。
体が温まって血流が良くなっているので、マッサージ効果を得やすいです。
頭皮クレンジングのついでやトリートメント代わりに、オイルをつけてマッサージしてもOK。
オイルは頭皮になじむように髪をかき分けながら塗ってくださいね。
洗い流さないトリートメント
ホホバオイルは、洗い流さないトリートメントに混ぜて使うのも効果的。
保湿効果やダメージ補修で、キレイな髪を保つのに一役買ってくれます。
- 洗い流さないトリートメントを手に取る
- ホホバオイルを1~2滴混ぜる
トリートメントに混ぜる量は、1~2滴ほどが目安。
オイルの量が多すぎると髪がベタつくので注意してくださいね。
毛先や傷んでいる箇所を中心に、なじませましょう。
そのあと、通常通りにドライヤーで髪を乾かせばOKです。
髪の乾かしすぎによる熱ダメージも防ぐので、入浴後のパサつきに悩んでいる方はぜひ試してみてください。
②クレンジング・スキンケア後の保湿
毎日のお手入れに悩んでいる方は、以下を試してみてください。
- クレンジング
→毛穴の黒ずみ、ニキビが気になる方 - スキンケア前の導入液・化粧水後のオイル
→乾燥肌で保湿をしっかりしたい方、顔の皮脂が気になる方
クレンジング
ホホバオイルは不要な皮脂を落とす作用から、クレンジングにぴったり。
通常のクレンジング剤と同じように使用可能です。
【保湿クレンジング】
- ウォータープルーフマスカラは専用リムーバーで落とす
- ホホバオイルを手に取る
(500円玉程度~) - こすらず肌になじませる
(額→Tゾーン→頬→顎先→唇) - 泡洗顔
ホホバオイルを塗布したら、指の腹で優しくなじませることがポイント。
皮脂の多いゾーンから乾燥しやすいゾーンへ、順番に洗っていきましょう。
クレンジング後は洗顔料をしっかり泡立てて、ダブル洗顔を忘れずに。
お湯の温度は、37℃程度が適温ですよ。
肌のカサつきをケアしたい方は、入浴中のオイルパックも試してみてください。
【オイルパック】
- クレンジング(ダブル洗不要)
- 湯船につかりながら顔全体をマッサージ
- 5分放置
- 洗い流す(37℃)
クレンジングを終えた肌に500円玉×2ほどのホホバオイルを顔全体に塗ります。
(※パックする場合はダブル洗顔不要)
次に指の肌でクルクルとマッサージし、湯船に浸かって5分以上待ちましょう。
最後は37℃程度のぬるま湯で洗い流したら完了です。
化粧水やお手入れ後の保湿
ホホバオイルは、化粧水前の導入美容液・化粧水後の美容オイルとしても使えます。
乾燥肌なら、導入美容液としての使用がおすすめです。
洗顔後ホホバオイル2~4滴を手のひらで温め、顔全体になじませましょう。
化粧水の浸透力がグンとアップし、保湿効果が高まりますよ。
脂性肌なら、美容オイルとしての使用が向いています。
化粧水後ホホバオイルを3~4滴顔全体になじませてから、乳液をつけてください。
最後の仕上げでホホバオイルをさらに1~2滴つけると、水分と油分のバランスが整えやすいでしょう。
【ホホバオイルはニキビに効果的?】
通常の油脂(油分)はニキビの原因になりますが、ホホバオイルはニキビができにくいです。
そもそもニキビの原因は皮脂(油分)をエサにするアクネ菌。
ホホバオイルの成分はアクネ菌のエサになりにくい油脂でできています。
吹き出物・ニキビでお困りの方も使いやすいですよ。
ホホバオイルは使用期限・保存方法に注意

劣化・酸化しづらいといわれていますが、品質を損なったホホバオイルを使うと肌荒れの原因になりかねません。
高い品質のまま使い続けるためにも、使用期間や保存方法に注意しましょう。
- 直射日光や激しく高温になる場所を避ける
- 開封後は1年以内に使い切る
- ふたをしっかり閉める
品質の劣化を防ぐために、ホホバオイルは直射日光や高温を避けて保存しましょう。
ちなみに、ホホバオイルは10℃以下で保存すると凍り白い固体になります。
暖かい場所に置くと元に戻り、品質的には問題ありませんが、常温保存がおすすめです。
また、開封後はホコリや汚れの混入で劣化しかねません。
長くても1年以内には使い切る・ふたをしっかり閉めて保管することを意識しましょう。
正しく使えばほぼリスクなく使えるので、しっかり管理してくださいね。
ホホバオイルに関するQ&A
Q1.ホホバオイルは薬局で買える?値段は?
A.クリアホホバオイル(精製)は薬局で購入可能、100ミリ1,000〜2,000円前後。ゴールデンホホバオイル(未精製)は100ミリ2,000〜3,000円前後です。
Q2.オーガニックホホバオイルの選び方は?
A.オーガニックの認定マークがあるものを選びましょう。
Q3.赤ちゃんや妊娠線の予防には使える?
A.使えます◎赤ちゃんにはクリアホホバオイル(精製)がオススメです。
ホホバオイルはひとつで全身のケアが完了する、用途の多いオイル。
高い保湿効果だけでなく、髪のダメージ補修や肌荒れ、皮脂汚れの洗浄にも効果を発揮します。
おすすめの使用方法は「ヘアケア」と「スキンケア」の2つ。
- ヘアケア:頭皮クレンジングやマッサージ、アウトバストリートメント
- スキンケア:クレンジング剤、導入化粧水、化粧水後の保湿剤
ホホバオイルで簡単かつ効果的なケアを取り入れて、ぬかりのない潤う全身を目指しましょう。