肌に優しいイメージがある弱酸性シャンプー。
イメージの通り、地肌や髪を優しくいたわりながら洗えるのが特徴です。
ただ「どうして肌に良いのか?」を知っている方は、意外と少ないかもしれません。
そこでこの記事では、弱酸性シャンプーのメリットをわかりやすく解説。
弱酸性シャンプーのおすすめの選び方まで紹介しているので、ぜひチェックしてみてください。
【この記事で分かること】
- 弱酸性シャンプーが肌に優しい理由、敏感肌も使えるって本当?
- メリットは、髪に優しいだけじゃない!カラーやパーマのモチがよくなる
- 弱酸性シャンプー【おすすめ】の選び方
弱酸性シャンプーが肌に優しいワケは《pH値》が近い
弱酸性シャンプーとは、その名の通り「成分が弱酸性のシャンプー」のこと。
刺激が少なく、肌・頭皮トラブルが出やすい方にオススメです。
- シャンプー後に頭皮が乾燥する
- フケやかゆみを繰り返してしまう
- 肌が弱く、赤みや湿疹ができやすい
- パサつきなどのヘアダメージが気になる
そもそも弱酸性が肌に優しいといわれる理由は、髪や肌のpH値(※)に近いから。
(※)水溶液の性質(酸性・アルカリ性)の程度をあらわす単位
カンタンに言い換えると、地肌や髪と同じ性質でなじみやすいんですね。
人の肌表面はもともと弱酸性で、体内はアルカリ性です。
汗をかいて頭皮がアルカリ性に傾くと、菌が繁殖しやすい環境になります。
ベタつきやニオイ、フケの原因になりかねません。
このアルカリ化した頭皮を”弱酸性”に戻すのが、弱酸性シャンプーの役割。
頭皮を本来の状態に戻して、頭皮と髪の健康を保ってくれるんですね。
ちなみに一般的な市販のシャンプーは、弱アルカリ性がほとんど。
皮脂や汚れを落としやすく、スッキリとした爽快感があるのがメリットです。
ただ洗浄力が高い分、皮脂を落としすぎて頭皮の乾燥を引き起こすことも…。
かえって皮脂の過剰分泌を招き、かゆみやフケなどを悪化させかねません。
だからこそ肌が弱かったり、頭皮トラブルでお悩みの方こそ、弱酸性シャンプーがピッタリなんですね。
弱酸性シャンプーのメリット
弱酸性シャンプーのメリットは大きく分けて2つ。
- 肌に優しい
→敏感肌・子どもも使いやすい - 頭皮・髪の保湿効果がある
→カラー・パーマヘアに向いてる
肌の弱い子どもや敏感肌でも使いやすい
弱酸性シャンプーは、洗浄力が穏やかで皮脂を落としすぎないのが1番のメリット。
頭皮がうるおいを保てるので、乾燥や紫外線などの刺激から肌を保護します。
先述の通り人の肌に近い成分で、シャンプー後にpHが傾いて肌が不安定になるのを防ぐ効果もあります。
敏感肌・アトピー肌の方だけでなく、季節で肌がゆらぎやすい方や肌の弱い子どもも肌荒れせずに使えますよ。
髪の状態や体質によっては、洗浄力が弱すぎることも…
弱酸性シャンプーは肌にやさしい分、洗浄力がマイルドなのがややネック。
ハードジェル・ワックスを使用したときは、落ちきらないことがあります。
また脂性肌でテカりやすい方も、余分な皮脂が落としきれないことも…。
“弱酸性だから絶対に体にいい”というワケではないので、自分にあった洗浄力のシャンプーを選んでくださいね。
カラーやパーマの保ちを良くする
頭皮・髪を弱酸性に保つことで、カラーやパーマの保ちが良くなるのもメリット。
実は髪にカラーやパーマをすると、アルカリ性に傾く性質があります。
アルカリ性の状態が続くと、髪をコーティングしているキューティクルが開いた状態に。
栄養成分や色素が流れ出ることで、カラーやパーマが取れやすくなってしまうんですね。
逆に弱酸性シャンプーは、髪のキューティクルを閉じるはたらきがあります。
カラーやパーマの保ちが良くなるだけでなく、髪がパサつくのを抑える効果も期待できますよ。
市販の弱酸性シャンプーの見分け方
弱酸性シャンプーの見分るには、洗浄成分(界面活性剤)に注目しましょう。
市販のシャンプーの成分は、水と界面活性剤が8~9割。
つまり界面活性剤の成分(pH値)に注目すれば、肌に優しいシャンプーを見分けられます。
高級アルコール系 | 弱アルカリ性 |
石けん系 | 弱アルカリ性 |
アミノ酸系 | 弱酸性 |
ベタイン系 | 弱酸性 |
弱酸性シャンプーを使いたいなら、アミノ酸系・ベタイン系のものを選んでください。
ただドラッグストアや薬局で探すなら、アミノ酸系シャンプーのほうが比較的手に取りやすいでしょう。
▼頭皮や髪にやさしいシャンプーを探すならこちらもチェック!

おすすめの洗浄成分は「アミノ酸系」
アミノ酸系シャンプーの中でも、以下の成分が含まれるものを選ぶのがベターです。
- ココイル~
- ラウロイル~
中でもグルタミン酸(ココイルグルタミン酸~・ラウロイルグルタミン酸 など)は、洗浄力が穏やかでより低刺激。
アトピーや乾燥性敏感肌の方は選んでみてくださいね。
また成分表示は、含有量の多い順に記載されています。
水の次か、先頭から5番目までに表示のあるも商品を選ぶのがベストですよ。
【ケラチンアレルギーの方はパッチテストが必須】
アミノ酸シャンプーは、ごくまれにアレルギーが出る場合があります。
ケラチンを豊富に含んでいるため、体質によっては炎症を起こすことも…。
ケラチンアレルギーの方は、使用前に必ずパッチテストをしてくださいね。
弱酸性シャンプーに関するQ&A
Q1.弱酸性シャンプーはメンズの薄毛対策にも使える?
A.使えます。頭皮環境の乱れによる薄毛対策に効果的です。
Q2.サロンと市販で弱酸性シャンプーの違いはある?
A.サロン専売品は、市販より洗浄成分や美容成分が多く含まれています。
保湿力が高く、肌に優しい弱酸性シャンプー。
髪や頭皮を健康な状態にコントロールしてくれます。
肌が乾燥してかゆくなりやすい方、ひりつきや赤みがでやすい敏感肌の方におすすめです。
さらにカラーやパーマでダメージを受けた髪にもぴったりですよ。
選び方は【アミノ酸系】の洗浄成分。
- ココイル~
- ラウロイル~
パッケージの成分表示を確認してくださいね。
弱酸性シャンプーで優しくケアしながら、みずみずしく健康的な髪を目指しましょう。
参考献分
化粧品成分検定協会 (編集) ,
化粧品成分検定公式テキスト[改訂新版],
実業之日本社 ,2019/7/9
亀田 宗一,
シャンプーを替えれば肌が変わる-だれも教えてくれないシャンプーの真実-
健康と良い友だち社,2015/7/20
内藤 博,
各種アミノ酸の働き
ハート出版,1999/4/24
