「頭皮を触るとズキッと鋭い痛みがある」
「触っていないのにヒリヒリする」
こんなふうに頭皮の痛みにお悩みの方は意外と多いです。
実は頭皮の痛みを放置していると、抜け毛や薄毛などの頭皮トラブルにつながりかねません。
最悪の場合、病気の可能性もあるので、早めに原因を特定するのが大切です。
このページでは、頭皮が痛い原因と対処法を詳しく解説しています。
セルフケア方法は簡単なものばかりなので、ぜひ今日から試してみてください。
【この記事でわかること】
- 頭皮が痛む原因は炎症や乾燥、血行不良、ホルモンバランスなど多岐に渡る
- 頭皮の傷みはすぐに対処!シャンプーの見直しやマッサージでケアしよう
- 頭皮の痛みは病気の可能性も…。受診推奨の症状をチェック
頭皮が痛い原因5つ
頭皮が痛む主な原因は、下記5つが考えられます。
原因ごとに現れる症状例も紹介しているので、まずは痛みの原因を探っていきましょう。
- ニキビやかぶれなど、頭皮が炎症を起こしている
- ヘアケアアイテムが肌質に合っていない
- 日焼けやドライヤーで頭皮が乾燥している
- 血行不良で頭皮が凝っている
- 生理前によるホルモンバランスの乱れ
①頭皮が炎症を起こしている

【症状例】
頭皮の炎症は、頭皮の痛みの中でも身近な原因。
湿疹やかゆみ、赤み、フケなどの頭皮トラブルによって頭皮が刺激を受けている状態です。
「脂性肌ぎみで頭皮の皮脂量が多い」など、体質的に炎症を起こしやすい方がなりやすい傾向があります。
また、頭皮環境を悪化させるようなライフスタイルを送っている方も要注意。
- 毎日髪を洗わない
- 1日に2回以上シャンプーをしている
- 偏食や暴飲暴食など、食事の栄養バランスが悪い
- 就寝時間が不規則、または睡眠不足
放置すると皮膚疾患につながる可能性もあるので、生活習慣の見直しが先決です。
頭皮を爪で引っ掻いたことで傷がつき、傷口が炎症している可能性もあります。
頭は傷口が髪の毛に隠れて見つけにくい部分。
傷を負ったときのようにズキズキした痛みなら、他の人に傷がないか見てもらってください。
難しいようなら病院を受診することをおすすめします。
②ヘアケアアイテムが肌質に合っていない

【症状例】
- 赤く腫れている
- 湿疹ができている
- ヘアケア用品を使うとピリピリ痛い
ヘアケアアイテムが肌に合っていないのも、頭皮の痛みの原因。
たとえばシャンプーなら、洗浄成分(界面活性剤)の強さが肌質に合っていない可能性が高いです。
お風呂上がりに痛みが強くなるなら、今使っているシャンプーを見直したほうがいいでしょう。
同様にコンディショナーやトリートメントの成分が肌に合っていないと、アレルギー反応を起こして頭皮が荒れてしまいます。
特にアウトバスアイテムは頭皮に直接つけることが多く、痛みが出やすいんですね。
ヘアカラー後に頭皮がピリピリする場合も、アレルギーを起こしている可能性があるので注意してください。
③日焼けやドライヤーで頭皮が乾燥している

【症状例】
- 頭皮が赤くなっている
- ヒリヒリする
- 頭皮がフケのようにはがれる
熱による頭皮の乾燥も、頭皮が傷むよくある原因。
下記に当てはまる方は、頭皮が乾燥して刺激を受けている可能性が高いです。
- 夏場にUVスプレーや帽子や日傘を使う習慣がない
- 40℃以上の熱いお湯で洗い流している
- ドライヤーの温風を15㎝以内の距離で当てている
よくあるのが紫外線による日焼け。
日焼けで肌が赤くなってヒリヒリするように、頭皮も日焼けをするとヒリヒリ痛みます。
日差しの強い日の外出後に痛みが出たなら、紫外線ダメージを疑っていいでしょう。
また熱いお湯や至近距離でのドライヤー使用も、頭皮が乾燥する要因。
頭皮の代謝が乱れて未熟な角質が露出することで、外部刺激に敏感になってしまいます。
まずはしっかり保湿ケアをすることが大切です。
(参考:フケやかゆみ…頭皮の乾燥が原因かも!頭皮トラブルを引き起こすNG行動と予防・対策をチェック)
④血行不良で頭皮が凝っている

【症状例】
頭皮を押すと傷みを感じる
触ると痛い頭皮の悩みは、頭皮の凝りや血行不良が原因であることが多いです。
ストレスや肩こりによって頭皮の血管が収縮すると、血流が悪くなり頭皮が痛みます。
頭皮は血流が豊富な部位ですが、ストレスや肩こりが悪化すると血管の収縮などによって頭皮への血流が低下し、痛みを引き超こすことがあります。
(出典:Medical Note)
また血行不良になると、頭皮が凝り固まってしまいます。
肩こりを押すと痛気持ちいいように、頭皮も凝ると痛みを伴うんですね。
特に下記に心当たりがある方は、頭皮に疲れが現れているのかもしれません。
- 睡眠不足
- カラダの冷え
- 長時間の同じ姿勢
- 運動不足
- スマホやパソコンによる目の酷使
凝りをほぐすマッサージや生活習慣を取り入れて、血行を整えるのが重要ですよ。
⑤生理前後のホルモンバランスの乱れ

【症状例】
- 生理前後に頭皮のつっぱりを感じたり、フケが多くなる
- 生理前後に頭皮がベタつきやすくなる
女性の場合は、生理前後のホルモンバランスの乱れも頭皮の痛みの原因の1つ。
下記のようにホルモンバランスが乱れると頭皮環境が悪化するため、生理前後に頭皮の傷みを感じる場合があります。
- 女性ホルモンが増えすぎる
⇒乾燥しやすくなりフケが多くなる - 男性ホルモンが増えすぎる
⇒皮脂が過剰分泌する
女性ホルモンが増えて頭皮が乾燥しやすくなると、かゆみやヒリヒリした痛みを感じます。
一方で男性ホルモンが増えると皮脂量の増加で汚れが溜まりやすく、頭皮が炎症しやすくなるんですね。
いずれにせよ、生理期間中は肌が敏感になる時期。
生理期間中だけヘアケア方法やアイテムを見直してみるといいでしょう。
頭皮の痛みの対処法4つ
先述の通り、頭皮の傷みを放置すると、抜け毛や薄毛といったトラブルにもつながりかねません。
頭皮にダメージが蓄積し、健康な髪の毛が生えにくくなるというわけです。
頭皮の痛みを感じているなら、症状が悪化する前に頭皮ケアに力を入れていきましょう。
- 肌質に合ったシャンプーを使う
- 外出時はUVスプレーや帽子を使って紫外線対策する
- 頭皮マッサージで血行を改善する
- 生活習慣を見直して頭皮環境を整える
肌質に合ったシャンプーを使う

頭皮の傷み改善には、まず自分の頭皮にあったシャンプーを使うのが大前提。
肌質に合わせて洗浄成分を見直してみましょう。
- 脂性肌⇒高級アルコール系
- 普通肌⇒石けん系
- 敏感肌⇒アミノ酸系
- 乾燥肌⇒ベタイン系
たとえば髪がベタつきやすい方は、洗浄力の強い高級アルコール系シャンプーがベスト。
皮脂量が多い頭皮もしっかり洗浄してくれるので、汚れによる頭皮環境の悪化を防いでくれます。
逆にフケが多く頭皮が乾燥気味なら、アミノ酸系・ベタイン系シャンプーがおすすめ。
余分な皮脂だけ洗い落とす程よい洗浄力で、頭皮やさしく洗えます。
肌質にあったシャンプーに見直せば、頭皮環境が改善して痛みも和らいでくるはずですよ。
頭皮への負担を減らす正しい洗髪方法
頭皮の傷みを改善するには、正しい洗髪方法で頭皮の負担を減らすのも大切。
【正しい洗髪方法】
- 軽くブラッシング
- 髪の根元から濡らして予洗い
- シャンプーを泡だてて、指の腹で揉み洗う
- しっかりとシャンプーを洗い流す
頭皮の負担を軽減するには、ブラッシングと予洗いが大切。
ブラッシングすることで髪の汚れが浮き上がり、「予洗いで7割りほどの汚れが落ちる」といわれています。
シャンプーの泡立ちも良くなるので、ゴシゴシ力を入れて頭皮を洗うのを避けられます。
いつもシャンプーで頭をしっかり洗っていた方は、予洗いをしてからシャンプーで洗髪してみましょう。
外出時はUVスプレーや帽子を使って紫外線対策する

頭皮の紫外線対策を徹底するのも、頭皮の痛み改善に必須。
特に春夏の紫外線の強い時期や日中の日差しの強い時間帯は、しっかり日焼けを予防しましょう。
- 日焼け止めスプレー
→短時間の外出:SPF15~20/PA++
通勤通学や買い物などの日常生活:SPF30/PA+++
海やプールなどのレジャー:SPF50~50+・PA++++ - 帽子
→つばが7㎝以上のものがベスト - 日傘
→UVカット加工されているもの
UVスプレーは2〜3時間ごとに付け直すことで、紫外線カットの効果をキープできますよ。
そこに帽子や日傘を併用して、頭皮をしっかりと日差しから守ってあげてくださいね。
帰宅したら頭皮ローションで頭皮を保湿ケア
日差しが強い日の外出後は、頭皮ローションを使うと効果的。
頭皮ローションは、頭皮を保湿して日焼けによる乾燥・フケ・かゆみを予防できます。
日焼けで頭皮が痛くなりがちな方でも、痛みに変わる前に頭皮環境を改善できるんですね。
ドラッグストアで手に入るので、紫外線の強い夏の時期は一つ持っておいて損はありませんよ。
頭皮マッサージで血行を整える

頭皮が凝り固まって押すと痛むなら、頭皮マッサージでほぐしてあげましょう。
- 鼻と両耳のラインが交わる頭頂部に指の腹を添える
- 頭頂部をじわーと3回ほど押す
- 頭頂部から「前後指2本分」離した部分を3回ほど押す
- 首の付根に親指をあて、押し込むように揉む
- 側頭部を手のひらでつつみ、円を描くように揉む
特に頭頂部には、血行を整えるツボがあります。
マッサージ前にそのツボを刺激することで、血流がスムーズになりコリが解消しやすくなりますよ。
また血流が改善されれば頭皮に栄養が届きやすくなり、抜け毛の予防にもなります。
1日の終わりにマッサージをして、頭皮の疲れをとってあげましょう。
生活習慣を見直して頭皮環境を整える

頭皮の痛み改善には、生活習慣の見直しも欠かせません。
頭皮の免疫力をあげたり、ターンオーバーを整えることで、肌荒れを改善することができます。
- ターンオーバーを促す栄養を摂る
※タンパク質・ビタミンB群など
(≫タンパク質の多い食材・1日の摂取目安はコチラ) - 6〜8時間の睡眠をとる
- ウォーキングなど適度に運動をする
- 湯船に浸かってカラダを温める
食事ではターンオーバーを整える栄養を摂ると、頭皮の代謝機能が改善。
健康な頭皮を整えることでで炎症がひいて、痛みの緩和が期待できます。
また十分な睡眠と適度な運動で、疲れやストレスを解消することも大切です。
普段シャワーで済ませているなら、湯船に浸かってカラダを温めましょう。
血行改善や筋肉のハリの解消で、凝りによる頭皮の痛みも緩和するはずです。
神経痛や皮膚炎はすぐに病院を受診
頭皮の痛みが治らない場合は、次のような病気の可能性もあるので注意が必要。
- 皮膚炎(脂漏性皮膚炎、毛嚢炎、帯状疱疹など)
⇒頭皮に赤い発疹やニキビ、水ぶくれができている - 後頭神経痛
⇒頭頂部の頭皮にチクチクするような痛みがある
頭皮の炎症が悪化すると、脂漏性皮膚炎や毛嚢炎などの皮膚疾患につながりかねません。
皮脂や乾燥によって雑菌の影響を受けて、痛みだけでなく発疹や水ぶくれができてしまうんですね。
市販薬をつかっても治らなければ、早めに皮膚科で診てもらってください。
また頭頂部がチクチク・ピリピリと痛むなら神経痛の可能大。
末梢神経が圧迫されることで痛む症状で、血管の圧迫や筋肉のハリで引き起こります。
自然に治ることもありますが、長引くようなら頭の病気が隠れていることも…。
特に触わらないのに頭皮が痛いという場合は、違和感を感じたら脳神経外科を受診しましょう。
頭皮が痛いのは、間違ったヘアケアや生活習慣の乱れが原因。
痛みの原因にあわせて、ライフスタイルやヘアケアを見直すことが大切です。
【頭皮が痛い原因】
- 頭皮が炎症を起こしている
- ヘアケアアイテムが肌質に合っていない
- 日焼けやドライヤーで頭皮が乾燥している
- 血行不良で頭皮が凝っている
- 生理前によるホルモンバランスの乱れ
【頭皮の痛みの対処法】
- 肌質に合ったシャンプーを使う
- 外出時はUVスプレーや帽子を使って紫外線対策する
- 頭皮マッサージで血行を改善する
- 生活習慣を見直して頭皮環境を整える
それでも痛みがひかない場合は病気の可能性も否めません。
早めに専門医を受診して、正しい処置を受けて症状を治していきましょう。
