頭皮も肌と同じように、ターンオーバーで新しく生まれかわっているのを知っていますか?
だからこそ頭皮トラブルを抱えている方は、ケア用品だけでなくターンオーバーを整えるのも重要です。
ただ「ターンオーバーってなに?どんな仕組み?」と、よく知らない方もいるかもしれません。
そこでこの記事では、頭皮のターンオーバーについてどこよりも詳しく解説。
ターンオーバーが乱れる原因や整える方法も紹介しています。
頭皮や髪を健やかに保ちたい方は必見です。
【この記事でわかること】
- 頭皮のターンオーバーは「地肌を健康に保って、髪を生やす土台を作る」
- フケやかゆみ、抜け毛などが気になってきたら、頭皮のターンオーバーが乱れている可能性大
- ターンオーバーが乱れる原因はケア・栄養不足
- ターンオーバーを整えるヘアケア&生活習慣をチェック
頭皮のターンオーバーは「肌を再生する」機能

ターンオーバーとは、一言でいうと「肌を再生する」機能。
とりわけ頭皮のターンオーバーは、健康な髪が生えてくる土台を支える役割があります。
まず、私たちの皮膚は大きく表皮(ひょうひ)・真皮(しんぴ)・皮下組織の3つに分けられます。
この中の「表皮」内で起こる”細胞の生まれ変わり”がターンオーバーです。
【ターンオーバーの仕組み】
- 表皮内の「基底層」で新しい細胞ができる
- ①から約1~4週間かけて、「角質層」に到着(表面上の皮膚になる)
- ①から約約1~4週間かけて、古い細胞が垢となって排出される
※ターンオーバー周期は健康な20代の場合。
頭皮はターンオーバーすることで、水分量や皮脂量を調整しています。
うるおいのある新しい皮膚を保って、紫外線や乾燥といった外部刺激から頭皮を守ってくれるんですね。
つまりハリやツヤのある美しい髪を保つには、頭皮環境が重要というワケです。
ターンオーバーが乱れるとフケ、抜け毛などのトラブルにつながる

逆に何らかの原因によってターンオーバーが乱れると、様々な頭皮トラブルが発生します。
- フケ
→未熟な細胞まで剥がれ落ちてしまうため、大きく大量のフケが出る - かゆみ
→皮脂が溜まり、細菌が繁殖することでかゆみが起こる - 頭皮ニキビ
→角質が厚くなることでアクネ菌が繁殖しニキビになる - 抜け毛
→毛が生える周期が乱れ、抜け毛や薄毛が発生する
ターンオーバーが乱れると、頭皮の乾燥や皮脂の過剰分泌を起こします。
たとえば乾燥フケは、ターンオーバーが乱れて頭皮が乾燥することによって発生。
乾燥した頭皮から角質が大量に剥がれ落ちてしまい、フケになります。
先述の通り、頭皮トラブルを抱えている方はターンオーバーを整えることが改善の近道になりますよ。
ターンオーバーが乱れる原因3つ
頭皮や髪に悩みがある方は、ターンオーバーを乱す習慣がある可能性大です。
- 洗浄力の強すぎるシャンプーで皮脂を落としすぎている
- 紫外線対策をせず、頭皮が乾燥している
- 生活習慣の乱れによって頭皮が血行不良や栄養不足になっている
洗浄力の強いシャンプーを使っている

洗浄力の強すぎるシャンプーを使っていると、ターンオーバーが乱れかねません。
下記のような成分が含まれる、高級アルコール系シャンプーを日常的に使っている方は要注意です。
- ラウレス硫酸Na
- ラウリル硫酸Na
洗浄力が強いシャンプーは、頭皮から必要以上に皮脂を取ってしまうことも…。
頭皮が乾燥するとターンオーバーが早まり、未熟な細胞が剥がれ落ちることで外部刺激に敏感になってしまいます。
特に乾燥肌や敏感肌など肌が弱い方は、1度シャンプーを見直すべきでしょう。
紫外線対策をしていない

頭髪のUV対策を怠っているのも、頭皮のターンオーバーを乱す原因の1つ。
本来頭皮の角質層には、水分を保って外部刺激から守る「バリア機能」があります。
しかし紫外線を浴び続けると頭皮が乾燥し、バリア機能が低下。
刺激から頭皮を守ろうと、過剰にターンオーバーを早めてしまいます。
未成長の細胞が表面に出てしまい、かゆみや抜け毛などのトラブルを引き起こしかねません。
- 昼間(10時~14時)に外出する機会が多い
- キャンプやサーフィンなど、紫外線を浴びるレジャーが趣味
- 帽子をかぶったり、日焼け止めスプレーをする習慣がない
といった方は、頭皮トラブルが紫外線による頭皮トラブルを疑うべきでしょう。
不規則なライフスタイルを送っている

生活習慣が不規則になっていると、ターンオーバー周期も乱れがちになります。
- 睡眠不足
→自律神経が乱れて必要な成長ホルモンが分泌されない - 栄養の偏り、過度なダイエット
→ビタミンやミネラル、タンパク質が足りずに栄養不足になる - たばこやアルコールの過剰摂取、運動不足
→血行不良を引き起こす
睡眠や食事による成長ホルモン・栄養は、そもそもターンオーバーに欠かせない材料。
不足するとターンオーバーが遅れて皮脂が毛穴に詰まったり、常在菌の異常発生を引き起こしたりします。
フケやベタつき、ニオイといったトラブルの原因になりかねません。
もちろん血行不良に陥ると栄養自体が運ばれないので、ターンオーバーを乱す原因になります。
頭皮のターンオーバーを整えるヘアケア3つ
ターンオーバーを整えて健やかな頭髪を保つには、まずはヘアケアを工夫してみましょう。
- アミノ酸系の刺激の強すぎないシャンプーを選ぶ
- 肌質や悩みに合わせてローション・オイルで頭皮を保湿する
- 就寝前に頭皮マッサージで血行を促す
刺激の強すぎないアミノ酸系シャンプーを使う

ターンオーバーを整えるには、刺激の優しいシャンプーを選ぶのがおすすめ。
洗浄力がやさしいので、皮脂を取りすぎることなく頭皮の乾燥を防ぎます。
おすすめはアミノ酸シャンプー。
ドラッグストアなどで購入する際は、以下の成分表記があるかを確認しましょう。
- ココイル~
- ラウロイル~
→水のつぎに成分記載があれば、アミノ酸シャンプーと考えてOK!
ただし整髪料を使ったり、汗をたくさんかいりした日には、汚れが残ってしまう可能性もあるので要注意。
洗浄力の強いシャンプーと上手に使い分けてみてくださいね。
ドライヤーを正しく使うのも重要
頭皮を乾燥させないために、ドライヤーを正しく使うのも重要なポイントです。
【正しいドライヤー方法】
- タオルドライ
- 手ぐしでほぐす→ブラッシング
- トリートメントをつける
- 根元→毛先に向かって8割乾かす
- 前髪を乾かす
- 冷風で全体を乾かす
ちなみに、自然乾燥は絶対NG。
髪が傷むだけでなく、頭皮に雑菌が繁殖してターンオーバーが乱れかねません。
毎日正しい方法で乾かして、頭皮を健やかに保ちましょう。
ローション・オイルで頭皮を保湿する

頭皮の保湿アイテムを使用してターンオーバーを整えるのも重要。
ドラッグストアや美容室で販売されている、頭皮用のローションやオイル、美容液を使用してみましょう。
成分は髪質や悩みに合わせて選ぶのがおすすめです。
髪質・悩み | おすすめ成分 |
広がりやすい髪、多毛、くせがある | シリコン(ジメチコン、シクロメチコン、シクロペンタシロキサン) |
軟らかい、細い髪 | ノンシリコン |
パサついている、傷んでいる、引っかかる髪 | ケラチン |
また、保湿アイテムを使うタイミングは洗髪後。
頭皮に揉み込むようになじませるだけでOKです。
頭皮マッサージで血行を促す

ターンオーバーを整えるには、頭皮マッサージで血行を促すのも効果的。
下記のマッサージを1日1セット、就寝前に取り入れてみましょう。
- 頭頂部を指の腹で押し上げるように揉む
- 首の付根に親指をあて、押し込むように揉む
- 側頭部を手のひらでつつみ、円を描くように揉む
マッサージをすることで血行がよくなり、頭皮に栄養が行き渡りやすくなります。
ちなみに頭皮をやわらかくすると、おでこのシワや頬のたるみの改善もできるので一石二鳥ですよ。
頭皮のターンオーバーを改善する生活習慣も重要
ヘアケアだけでなく、毎日の生活習慣の見直しも欠かせません。
頭皮のターンオーバーを整えるためにも、下記を意識してみましょう。
- 日焼け止めスプレーや帽子、日傘などでUV対策を徹底する
- 規則正しい食生活と睡眠で、栄養と成長ホルモンを補う
UVケア・紫外線対策を徹底する

頭皮を乾燥させないためにも、頭髪の紫外線対策を徹底しましょう。
- スプレータイプの日焼け止めを使う
- 帽子をかぶる
- 日傘をさす
日焼け止めスプレーを使う場合、こまめにきちんと塗るのが1番大切。
汗などで落ちてしまうので、2~3時間ごとを目安に塗り直してください。
頻繁に塗り直せない…という方は、UVカット加工の帽子や日傘で直射日光を防ぎましょう。
できるだけ日陰を歩くのを意識するのもおすすめです。
規則正しい食生活・睡眠を心がける

規則正しいライフスタイルもターンオーバーの改善には欠かせません。
最も重要なのは食事と睡眠です。
ターンオーバーに必要な栄養をしっかり摂って、質のいい睡眠を心がけましょう。
ビタミン・ミネラル・タンパク質を意識して食事を摂る
ターンオーバーの整える栄養素を意識して食生活を見直しましょう。
主にビタミンB・ミネラル・タンパク質。が含まれる食材がおすすめです。
成分 | 多く含む食べ物 |
ビタミンB | 豚レバー、うなぎ、納豆、のり、わかめ |
ミネラル | 長芋、里芋、バナナ、木綿豆腐、小松菜、牛乳 |
タンパク質 | 生ハム、鶏ささみ、イワシ、いくら、するめ、きな粉 |
特にビタミンB群は栄養をエネルギーに変えたり、皮膚や粘膜、髪の健康を維持する役割。
ターンオーバーが乱れがちなときに、特に意識して取りたい栄養素です。
ミネラルやタンパク質は、体の健康維持に欠かせない成分なので根本改善には欠かせません。
とはいえ、上記の食材ばかり偏って摂るのもNG。
バランスのいい食事を心がけるのを忘れないようにしてくださいね。
質のいい睡眠を摂る
質のいい睡眠に最も重要なのが、毎日同じ時間に起床・就寝すること。
毎日バラバラの時間に起きたり、休日だけ寝溜めをするのはNGです。
規則正しい睡眠を習慣づけるために、就寝できる環境づくりを心がけましょう。
- 0時には布団に入る
- 寝る直前にブルーライトに当たらない(スマホ、TV、PC)
- 寝る3時間前までに食事を済ませる
睡眠時にアロマを炊くのも、スムーズに入眠を誘導してくれるのでおすすめ。
特にカモミールやラベンダーの香りにはリラックス効果がありますよ。
頭皮トラブルを引き起こしているのは、ターンオーバーの乱れ。
肌の再生機能が上手く働かなくなることが原因です。
頭髪を健やかに保つためにもターンオーバーが乱れている原因を知り、ヘアケア・生活習慣を見直してみてください。
- 洗浄力が強いシャンプーを控え、頭皮に優しいアミノ酸シャンプーを使う
- 髪質や悩みに合わせた成分のローションやオイルで頭皮を保湿する
- 就寝前の頭皮マッサージで血行を促す
- UVスプレーや帽子・日傘を使い紫外線対策を徹底する
- 不規則な生活習慣を見直し、規則正しいライフスタイルを意識する
頭皮トラブルを根本から改善して、悩み知らずの頭髪を目指しましょう!
