髪は印象の7割を決めるといわれるほど、大切なパーツ。
清潔感を手に入れるなら「メンズシャンプー」がおすすめです。
メンズシャンプーは髪のボリュームやニオイなど、男性特有の悩みにアプローチしてくれます。
ただ一口にメンズシャンプーといっても種類が多く、どれを選べばいいのか迷いますよね。
そこで年代・悩み別にメンズシャンプーの選び方を紹介します。
さらに頭皮トラブルを解消するおすすめの成分も解説しているので、チェックしてみてください。
【この記事で分かること】
- メンズシャンプーは、ニオイやボリュームなどの悩みを改善する男性向けアイテム
- 【年代別・髪の悩み別】おすすめのシャンプー・有効成分の選び方
- 男性の正しいシャンプーの手順と乾かし方
Contents
そもそもメンズシャンプーとは?
メンズシャンプーは、文字のとおり男性のヘアケアに特化したシャンプーです。
- 頭皮のベタつき
- いやなニオイ
- フケ
- 抜け毛
といった、男性に多いトラブル・悩みを改善してくれます。
一般的なシャンプーとの違いは、頭皮ケア成分が配合されていること。
髪の汚れを落とすシャンプー本来の目的だけでなく、根本から頭皮環境を整える効果があります。
特に男性は女性よりも皮脂量が多く、皮脂が毛穴につまってトラブルが起きやすい傾向。
メンズシャンプーは、皮脂量を調整する成分が配合されていることが多いです。
頭皮は顔の約2倍の皮脂腺があるといわれ、Tゾーン以上にベタつきやすいのが特徴。
ベタつきや匂い、といった男性の肌・頭皮の悩みは、女性の約3倍多く皮脂分泌していることが関係しています。(出典:株式会社女性モード社『サロンワーク発想だから分かる!基本の毛髪化学』)
このように頭皮や髪に悩みを抱えている方は、ぜひメンズシャンプーを試してみてください。
生き生きとした髪をキープして、清潔感あふれる印象をゲットできますよ。
メンズシャンプーの選び方は年代・悩みごとに違う
メンズシャンプーは、年代や頭皮の悩みに合わせて選ぶのがベスト。
ここからは、自分に合ったメンズシャンプーの選び方を詳しく紹介します。
年代別に最適な洗浄力や、悩みにアプローチできる成分をチェックしておきましょう。
【年代別】市販のメンズシャンプーは洗浄成分で選ぶ
髪や頭皮を良い状態でキープしたいなら、年代の特性に合わせたシャンプーが有効。
特に洗浄成分に注目して、おすすめの選び方を紹介します。
洗浄成分 ※タップでスクロール | おすすめの 年代 | 頭皮・髪の特徴 |
高級アルコール系 | 20代 |
|
アミノ酸系 | 30代 |
|
石けん系 | 40代以上 |
|
20代:高級アルコール系シャンプー
皮脂の量が多い20代は、すっきり皮脂汚れが取れる高級アルコール系がおすすめ。
洗浄力 | 強い |
---|---|
メリット |
|
デメリット |
|
おすすめ |
|
むかない |
|
高級アルコール系シャンプーは、十分な洗浄力と泡立ちが良いことが特徴。
他のシャンプーでは落としにくい頑固なベタツキや、整髪料をすっきり洗い流してくれます。
- ベタつきとニオイが気になる方
- 思春期のころにニキビができやすかった方
といった方は、特に高級アルコール系がベターです。
ただ脱脂力が強い分、頭皮が乾燥しやすいので要注意。
入浴後は頭皮専用のローション・トニックで保湿してくださいね。
(関連:乾燥・フケ・抜け毛には頭皮美容液がおすすめ!頭皮ローションの効果や使い方を解説)
「汚れが気になる日・よく汗をかいた日だけ高級アルコール系シャンプーを使う」など、使い分けるのもいいでしょう。
高級アルコール系シャンプーの選び方
市販で売られている安価なシャンプーは、ほとんどが高級アルコール系です。
成分としては「~硫酸」とついています。
- ラウレス硫酸Na
- ラウリル硫酸Na
パッケージの成分表示を確認してみてくださいね。
30代:アミノ酸系シャンプー
頭皮トラブルが気になってくる30代は、頭皮環境を整えるアミノ酸系がおすすめ。
洗浄力 | 優しい |
---|---|
メリット |
|
デメリット |
|
おすすめ |
|
むかない |
|
頭皮の皮脂量をコントロールしてくれるのが、アミノ酸系シャンプー。
頭皮トラブルが起きる原因は、皮脂が過剰に出すぎたり、少なすぎることがほとんど。
皮脂量が乱れることで、頭皮のバリア機能(※)が弱まってしまうんですね。
(※)乾燥や紫外線などの外部刺激から頭皮を守る機能のこと。
すでにフケやかゆみといった症状が出ている場合は、皮脂量を正常に整えることが先決です。
使い続けることで症状が緩和したり、トラブルの予防にも繋がります。
さらに洗浄力がマイルドで、低刺激で使えるのもメリット。
トラブルでデリケートになった頭皮も優しく洗えますよ。
アミノ酸系シャンプーの選び方
アミノ酸系シャンプーの成分は大きく分けて2つ。
- ココイル~
- ラウロイル~
成分表示の先頭か、水の次に記載されているものを選ぶといいでしょう。
中には洗浄力の強い高級アルコール系の成分に、アミノ酸系を掛け合わせたものもあるので注意。
頭皮への優しさを重視する方は、成分表をよくチェックしてくださいね。
Lebena organic開発
オーガニックシャンプー

たっぷり保湿&天然由来のオーガニック成分で頭皮を癒やします。
乾燥によるかゆみや肌荒れにお悩みの方は要チェック!
40代以上:石けん系シャンプー
髪のボリュームに不安がでてくる40代は、根元がふんわりする石けん系シャンプーがおすすめ。
洗浄力 | やや強い |
---|---|
メリット |
|
デメリット | 髪がきしみやすい |
おすすめ |
|
むかない |
|
ボリュームが減ったように見える原因は、シリコンなど髪のまとまりを良くする成分。
特に直毛の方は、まとまりが良くなると髪がペタッとしてしまいます。
ハリやコシがなくなって、ボリュームダウンしたように見えるんですね。
石けん系シャンプーには、髪をまとめる成分はほとんど使われていません。
シンプルな成分で作られているので、髪本来の自然なハリが生まれ、根本からボリュームアップできますよ。
また石けん系シャンプーは、洗浄力もバッチリ。
加齢臭の原因物質「ノネナール」をしっかり洗い流し、ニオイ対策もしてくれます。
余計なものがそぎ落とされて、洗練された40代以上の男性にぴったりのシャンプーといえますね。
石けん系シャンプーの選び方
石けん系シャンプーは固形・液体状の2種類があります。
特徴 | 成分 | |
固形 |
|
|
液体 |
|
|
よく使用されている「カリ石けん素地」は、刺激が少ない成分です。
洗い流しやすいので、初めて石けん系シャンプーを使う方におすすめ。
選び方は成分を確認するか、パッケージを見てください。
ほとんどがパッケージに石けんシャンプーと記載されています。
ちなみに石けん系シャンプーは弱アルカリ性。
皮膚疾患がある方には刺激が強い可能性があるので、主治医に確認してくださいね。
【髪・頭皮の悩み別】トラブル解消はおすすめ成分で選ぶ
髪や頭皮に悩みがある方は、原因にアプローチできる有効成分に注目しましょう。
ニオイ対策:植物エキス
体臭に効果的な成分でニオイを解消しましょう。
ホルモンバランスの変化から、年代によって有効な成分も変わります。
不快なニオイがせずとも、ふと「もしかして、臭ってる?」と、気になることがありますよね。
目に見えないからこそ大事なニオイケアで、清潔感アップを目指しましょう。
(関連:頭皮の臭いが気になる!イヤな臭いの原因とおすすめケア・改善方法をチェック)
『イイ香り』を選びたいなら、天然ハーブ系がベスト
臭いケアでいい香りのするシャンプーを選びたいなら、天然ハーブ配合のシャンプーがおすすめです。
植物が持つ効果と頭皮をケアしながら、天然の良い香りを残してくれます。
おすすめの天然成分は以下の2つ。
- ココナッツオイル
- ジュニパーベリー
ココナッツオイルは殺菌力があり、ベタつきが気になる方におすすめ。
南国風の甘い香りがします。
ジュニパーベリーはさっぱりとした好き嫌いのない香り。
男性用の香水に使用されることも多い成分です。
ちなみに人工香料は皮脂と混ざって悪臭になるので、体臭が気になる方は避けてくださいね。
Lebena organic開発
オーガニックシャンプー

4種類の精油&天然香料をブレンド
爽やかなハーブの香りで加齢臭・汗臭を予防できます!
ダメージヘア改善・さらさら感:シリコンシャンプー
ダメージヘアの改善には、シリコン配合のシャンプーがオススメ。
シリコンは傷んだ髪をコーティングし、まとまりを良くする働きがあります。
広がる髪やダメージヘア用に含まれていることが多いです。
髪の摩擦を軽減して、絡みにくく指通りを良くしてくれますよ。
シリコーンは毛髪に吸着して疎水的な環境を毛髪表面に作り、その表面を滑らかにする作用があることから、摩擦への寄与が大きいと考えられる。
ただし、表示成分にはシリコンとは表示されていないので要注意。
- メチコン
- ジメチコン
- シロキ
- シラン
- シリカ
- シリル
「しっとり用」「傷んだ髪用」などの表示も合わせて確認するといいでしょう。
直接肌に触れても刺激や詰まることはありません。ただすすぎ残しがあるとニオイやフケなどの原因になりかねないので、よく洗い流してくださいね。
ふけ・かゆみ:薬用シャンプー
かゆみ、フケなどの症状改善には、薬用シャンプーがベスト。
「薬用」と記載されたシャンプーは、原因菌を殺菌・除菌する有効成分が含まれています。
雑菌の繁殖を抑えることで、症状を緩和してくれますよ。
薬用シャンプーとしてフケ用シャンプーがあり,医薬部外品としてふけ,かゆみを防ぐなどの効能を訴求できる。フケ止めの有効成分としては,ピリチオン亜鉛,ピロクトンオラミン,イソプロピルメチルフェノール,グリチルリチン酸ジカリウム,サリチル酸などが挙げられる。配合量としては0.1~1% 程度である。臨床的な有効性は文献などで確認することができる。
(出典:J-STAGE:『洗浄料とその作用』)
代表的な薬用シャンプーの成分は下記の通り。
- ケトコナゾール
- サリチル酸
- ピクトンオラミン など
ケコトナゾール、サリチル酸には抗炎症作用があり、フケやカユミを沈めます。
ピクトオラミンは高い殺菌力を持っているので、ベタベタしたフケが多く出ている方におすすめです。
パッケージに「薬用」または「医薬部外品」の記載があるので、確認してみてください。
頭皮の乾燥には「保湿成分」でアプローチ
頭皮がかさついてフケ・かゆみが出ている場合は、保湿成分配合の薬用シャンプーを選びましょう。
センブリエキスやユーカリエキスがおすすめです。
特に下記に当てはまる方は、頭皮の感想に注意してくださいね。
- 頭皮の突っ張り感がある
- 空調のきいた部屋にいることが多い
- 紫外線に当たることが多い
べたつき防止:ノンシリコンシャンプー
「毛が束になる」などベタつきを感じやすい方は、ノンシリコンシャンプーがおすすめ。
頭皮のベタつきは、洗い流しが足りていないのが主な原因です。
すすぎ残した汚れや皮脂が毛穴につまって根本がべたついている状態。
特にシリコン入りシャンプーは髪に絡みやすく、すすぎ残しになりやすいんですね。
ノンシリコンシャンプーは洗い流しやすいので、まずはベタつきが改善されるまで試してみるといいでしょう。
パッケージの「ノンシリコン」の表記に注目して探してみてください。
また髪の指通りを滑らかにするリンスやトリートメントには、シリコン入りが含まれていることが多いです。
原因がシャンプーでない可能性もあるので、合わせてチェックしてくださいね。
(関連:髪のべたつき、シャンプーの選び方・やり方が間違ってるかも!ベタベタ頭皮の対処法を解説)
男性が髪を洗う時のコツ
男性は皮脂量が多いので、頭皮を念入りに洗うのが正しいシャンプー方法。
コツとしては、指で毛穴を押し出すようにすることです。
- 洗う前にブラシでとかして汚れを浮かせる
→スタイリング剤がついている場合は先に手ぐしでほぐす - マッサージするように隅々まで素洗い
(1~2分) - シャンプーを手に取り軽く泡立てる
- 頭皮全体になじませる
- 指の腹で毛穴から汚れを押し出すように洗う
(1~2分) - 根元に指を差し込みしっかりすすぐ(3~5分)
→見落としやすい耳の後ろや襟足も要チェック
まず、ブラシは先に丸いピンがついているものを選びましょう。
頭皮にあたっても傷がつきにくいです。
(関連:髪にいい人気ヘアブラシのおすすめの選び方!サラ艶になる使い方もを詳しく解説)
素洗いやシャンプーの洗い流しに使うお湯は、38度前後が理想的です。
40度以上だと頭皮や髪が乾燥が乾燥し、負担になります。
またシャンプーの泡はモコモコに泡立てる必要はありません。
手に広げて軽く泡立って泡立てばOKです。
強くこすりすぎると頭皮や生えてきた毛を傷つけるので要注意。
爪を立てずに指の腹を使いましょう。
最後のすすぎは、洗った時間より長くがポイント。
すすぎ残しがないように、しっかり洗い流すことに意識を向けてくださいね。
正しい髪の乾かし方
髪が短い男性でも、自然乾燥ではなくドライヤーを使うのが大前提です。
- タオルドライで水気を拭きとる
- 髪をとかす
- 根本を持ち上げ髪全体を乾かす
- サイド→前髪→後頭部
- 全体的に冷風を当てる
タオルドライ後に髪をとかしておくと、髪に癖がつくのを防げます。
(関連:【タオルドライの正しいやり方】どのくらいやる?何分以内に始める?詳しく解説)
全体的に8割くらい乾いたら、サイドの髪へとうつりましょう。
サイドは抑えながら乾かすと、まとまりがよく見えます。
前髪は流したい方向へ優しく引っ張るのがコツです。
また熱風は同じ部分に当てず、下記2つを意識して動かしましょう。
- ドライヤーを30㎝程度離す
- 手首を振る
最後に冷風を当てるとスタイルがキープされ、セットしやすくなりますよ。
(関連:【ドライヤーの選び方】4つのポイントで失敗しない!仕上がりに差をつける乾かし方も解説)
(関連:メンズもヘアオイルが当たり前?!くせ毛・髪質・ダメージに合った選び方とセット方法)
メンズシャンプーに関するQ&A
Q.オーガニックシャンプーを男性が使うのはあり?
A.あり!頭皮や肌が敏感な方におすすめです。
Q.メンズでもリンス(コンディショナー)は使うべき?
A.特にくせ毛や髪の長さが5センチ以上あれば、リンスを使うべきです。
Q.育毛できるメンズシャンプーはある?
A.シャンプーで育毛をすることはできません。頭皮環境を整えて、頭皮や髪のトラブルを防ぐことはできます。
Q.よく見かけるメンズシャンプーのランキングは信用していいの?
A.基本的に大丈夫です。選ぶ目安にするといいですよ。
メンズシャンプーは、男性特有のイヤな臭いやトラブルをケアしてくれます。
特に悩みはないけれど、良い状態を保ちたいのであれば年齢の特徴に合ったものがおすすめです。
求める仕上がりや悩みがあるなら、悩みに有効な成分を選んでください。
※タップで逆スクロールします。
- 頭皮を健康な状態に保ちたい
→年代にあったシャンプー - 悩みに有効な成分でケアしたい
→ニオイ・フケ・べたつき
髪がきれいだと、清潔感があり印象もアップします。
メンズシャンプーを使って、理想の頭髪を手に入れましょう。
参考献文
ルベル/タカラベルモント㈱,
『サロンワーク発想だから分かる!基本の毛髪化学』,
株式会社女性モード社,2014,1,24
亀田宗一,
『シャンプーで肌は変わる』,
株式会社時事通信社,2019,8,5
柿澤 恭史 ライオン株式会社 研究開発本部 先進解析科学研究所,
『洗浄料とその作用』,
日本香粧品学会誌/42 巻 (2018) 4 号/p. 270-279
藤井 敏弘, 比嘉 善一, 岡島 崇文, 伊藤 弓子, 小関 道彦,
『モデルシャンプー類の調製とケラチンフィルムを利用した摩擦を低下させる成分の同定』,
Journal of Fiber Science and T …/72 巻 (2016) 8 号/p. 166-171
龍口 巌, 松岡 龍雄, 泉 玲子, 伊地智 節, 柴田 浩志,
『ポリフェノール配合石鹸による中高年男性の加齢臭低減効果』,
におい・かおり環境学会誌/43 巻 (2012) 5 号/ p. 362-366
