「毎日ヘアケアしているのに枝毛が目立ってしまう…」
「枝毛で髪がまとまらない」
とお悩みの方は、実はヘアケアが不十分なのかも。
ただトリートメントを塗るだけでは、しつこい枝毛はなかなか直りません。
ブラッシングやドライヤーの使い方、生活習慣など、毎日のケアから見直すのが大切です。
この記事では、枝毛の応急処置方法・予防方法を紹介します。
枝毛になる原因も解説しているので、自分の生活と照らし合わせてみてくださいね。
正しくケアして、枝毛のない美しい髪を目指しましょう。
【この記事でわかること】
- 枝毛のしくみをチェック!切れ毛との違いは髪の破れ方
- 枝毛になる原因は熱・摩擦・乾燥などの外部ダメージ
- 今ある枝毛への応急処置は「カット&保湿」がカギ
- 枝毛を予防するヘアケアと生活習慣を解説
枝毛とはなぜできる?種類や切れ毛との違い
枝毛とは、外部ダメージを受けて縦に裂けてしまった状態の毛髪のこと。
そもそも髪の毛は、キューティクルという”保護膜”のようなものに覆われています。
髪の表面をコーティングし、ハリ・コシを作る中心部を守る役割です。
しかしキューティクルがダメージを受けると、壊れてめくれやすくなります。
そこから毛髪内部の水分や栄養が流出し、傷んだ状態になってしまうんですね。
さらに髪は細長い繊維状になっており、縦に裂けやすい構造。
髪が傷むと縦に裂けてしまい、枝毛になってしまうというワケです。
切れ毛との違いは、髪の毛の破れ方。
- 枝毛:髪の毛が縦に裂けている
- 切れ毛:髪の毛が横に切断されている
頭頂部にツンツンとした毛があれば、切れ毛である可能性が高いです。
日常の髪ダメージをチェック!ひどい枝毛の原因4つ
枝毛を引き起こすおもな原因は、大きく4つに分けられます。
- 短期間に繰り返すヘアカラーやパーマによるダメージ
- 高温のドライヤーやアイロン、紫外線による熱ダメージ
- 自然乾燥やブラッシングやタオルドライによる濡れ髪への摩擦
- 無理なダイエットや不規則な睡眠など生活習慣の乱れ
ヘアカラー・パーマの繰り返しによるダメージ
ヘアカラーやパーマを頻繁に繰り返すのは、枝毛につながる大きな原因。
そもそもカラーやパーマの薬剤は、キューティクルを無理やり開く施術です。
【カラー剤・ブリーチ剤】
キューティクルを剥がして内部まで浸透する仕組み。
【パーマ剤・縮毛矯正】
毛髪内部のアミノ酸※を分解して髪の形を変える仕組み。
(※毛髪のおもな成分)
毛髪内部に直接ダメージを与えているので、枝毛になりやすくなるんですね。
またブリーチや縮毛矯正も、ダメージの強い薬剤を使用しています。
(参考:ブリーチカラーすると髪の毛はやっぱり傷む?メリット・デメリットとケア方法をチェック)
いずれにせよ、短い期間に繰り返すのはおすすめできません。
「数か月に1度」「リタッチのみ」と、頻度を減らす工夫をするべきでしょう。
ドライヤーやアイロン、紫外線の熱
ドライヤーやアイロンによる熱ダメージも、枝毛ができるよくある原因です。
実は、タンパク質が主成分のキューティクルは熱に弱い性質。
熱ダメージを受けてしまうと、毛髪内部がもろく固い状態に変わってしまいます。
たとえば、卵に熱を通すと固まって表面がパサパサになりますよね。
同じように髪の毛も乾燥してパサつくと、毛先が固くなって割れてしまうんですね。
以下に当てはまる方は、紫外線や熱風による切れ毛の可能性が高いです。
- 髪から20cm以内の近距離でドライヤーをあてる
- 毎日アイロンやコテを高温・長時間で使用している
- 濡れ髪のままアイロンやコテを使用している
- 髪の紫外線対策をせずに外で長時間過ごす
(関連:髪にも日焼け止めは必須!髪・頭皮の紫外線対策と日焼け後のアフターケア方法を解説)
特に、濡れ髪にヘアアイロン・コテを当てるのはNG。
乾いているときに比べて、半分以下の温度※で熱ダメージを受けてしまいます。
(※乾いているときは約130℃以上、濡れているときは約60℃以上)
毎朝しっかりヘアセットする方や外出の多い方は、髪を熱から守るのが最優先ですよ。
髪の自然乾燥と摩擦
濡れ髪をきちんと乾かさず自然乾燥させることも、枝毛の原因のひとつ。
キューティクルは濡れると開きやすくなるという性質を持っています。
外の刺激から守るコーティングが開いてしまうと、髪は刺激に対して敏感な状態に…。
水分が蒸発して髪が乾燥し、ダメージを受けやすくなってしまいます。
また、キューティクルは摩擦にも弱い性質。
ブラシや枕で髪をこすってしまうことも、枝毛の原因になります。
- 濡れたまま何度もブラッシングしてしまう
- 濡れた髪をタオルで強くこする
- 髪を乾かさずに濡れたまま寝ている
下記にひとつでも当てはまる方は、すぐにやめるようにしてください。
栄養・睡眠不足などの生活習慣の乱れ
栄養・睡眠不足などの生活習慣の乱れも、枝毛の原因に関わっています。
【栄養不足】
→髪に必要な栄養が届いていない状態
バランスの良い食事がとれていない
(少食・暴飲暴食・偏食など)
【睡眠不足】
→成長ホルモンの分泌が低下している状態
夜間にきちんと睡眠をとれていない
(睡眠時間が6時間以下、就寝時間がバラバラなど)
そもそも髪の毛はタンパク質や亜鉛などで構成されています。
無理なダイエットなどで必要な養分が髪に届かないと、髪が裂けかねません。
また睡眠不足は、新しい髪を育てる成長ホルモンがうまく分泌されない原因に。
なかなか髪の毛が生え変わらず、枝毛になった髪がいつまでも残ることになります。
「ヘアケアをしているのに枝毛が減らない…」という方は、生活習慣の見直してみましょう。
【応急処置】今ある枝毛は「枝毛カット」がベスト
すでにできてしまった枝毛は、枝毛カットで取り除くのがベストです。
そもそも枝毛は1度なってしまうと元には戻らない性質。
髪には皮膚のような治癒力や再生力がないので、枝毛は取り除くしかありません。
セルフカットをする場合は、以下のポイントに注意してください。
- 少なくとも枝毛の5cm上の部分からカットする
→枝毛部分より上でもすでにダメージが進行しているため - 切れ味の良いヘアカット用のハサミを使用すること
→切れ味の悪いハサミはさらなるダメージにつながるため
ただし「大量に枝毛がある」「うまく切れるか不安」という方は、美容院でこまめにカットしてもらうのがおすすめです。
定期的なメンテナンスとして枝毛カットをすることで、髪をきれいに保つことができますよ。
切りたくない場合は、トリートメント・ヘアオイルで応急処置
「枝毛が気になるけど、髪は切りたくない」という方には、トリートメントやヘアオイルでの保湿がおすすめ。
髪の毛を保湿することで、枝毛を目立ちにくくしてくれます。
枝毛ケアをするときは、お風呂上りの保湿を意識してみてください。
先述のとおり、髪は濡れるとキューティクルが開いてダメージを受けやすくなります。
タオルドライでの摩擦やドライヤーの熱から髪を守るのが大切です。
(参考:【タオルドライの正しいやり方】どのくらいやる?何分以内に始める?詳しく解説)
またトリートメントとヘアオイルでは、それぞれやや異なる効果が期待できます。
ダメージに合わせて使い分けるのがオススメですよ。
- トリートメント
髪の失われてしまった栄養を一時的に補給することで、髪ダメージを目立ちにくくする
→カラー・パーマによるハイダメージを受けている人
ヘアアイロン・ドライヤーによる熱ダメージがひどい人 - ヘアオイル
傷ついたキューティクルを保護し、美しく見せる
→パサつきや広がりが気になる人
全体的に髪にツヤがない人
もちろん痛みがひどい場合は、トリートメントとヘアオイルを併用してもOK。
これを機にヘアケア方法を見直し、少しずつ枝毛を減らしていきましょう。
枝毛をなくす!枝毛体質を予防するヘアケア3つ
1度できてしまった枝毛は戻せないため、そもそも作らないのが美髪を保つコツ。
枝毛体質を予防するためには、毎日正しいヘアケアを続けるのが大切です。
- 毛先から順に丁寧にブラッシングをする
- ドライヤーを当てる距離やヘアアイロンの温度を見直す
- 食事と睡眠を中心に生活習慣を見直す
丁寧にブラッシングする
丁寧なブラッシングをするのが、枝毛体質の改善への第一歩。
髪の絡まりや静電気など、枝毛の原因をしっかりと防いでくれます。
ブラッシングの頻度は、「朝・シャンプー前・就寝前」の3回がベスト。
頭頂部からいきなりではなく、毛先から少しずつブラッシングすることを心がけましょう。
髪が濡れているときは、目の粗いコームなどでゆっくりととくのがポイントです。
また枝毛を防ぐなら、天然素材でつくられたブラシを使うのがおすすめ。
- 木製:静電気が起こりにくく、頭皮マッサージ効果もある
- 動物の毛:ほこりが取り除きやすく、毛が柔らかで摩擦が起こりにくい
摩擦の少ない素材で、髪の負担を軽くするのが重要ですよ。
ドライヤーやアイロンを正しく使う
正しい方法でドライヤーやアイロンを使うことも、枝毛予防には欠かせません。
毎日のドライヤーやアイロンの使用時には、以下に注意してみてください。
【ドライヤー】
- 髪の毛から少なくとも20cm以上離してあてる
- ドライヤーを振りながらあてて、熱を分散させる
- 髪の表面ではなく根本と内側を中心に乾かす
- 乾いたら最後に冷風で髪を冷ます
【アイロン】
- 髪が完全に乾いてから使用する
- 時間をかけて使用する場合(ストレートなど)は130℃以下
- 150℃以上の高温で使用する場合(カールなど)は短時間で済ませる
まずドライヤーは本体をフリフリと動かし、熱が1か所に当たり続けないよう使うのがポイント。
髪から20cm以上離し、近距離で熱風を当てないように気をつけてください。
アイロンはかならず髪が乾いている状態で使いましょう。
またストレートやカールなどのスタイリングに合わせて温度を変えるのがベター。
ただ、130℃程度で素早くあてるのが最もダメージが少ないですよ。
ぜひ「低温度・短時間」を意識してみてくださいね。
食事と睡眠をしっかりとる
しっかりとした食事と睡眠をとることも意識しましょう。
健やかな髪を育てる・保つことが、枝毛予防には欠かせませんよ。
【食事】
→髪の主成分を積極的に取って、健康な髪を育てる
- タンパク質
→肉類・魚類・大豆類・乳製品など - ビタミンB群
→ささみ・赤身魚・バナナ・レバーなど - 亜鉛
→牡蠣・肉類・大豆類・レバーなど
【睡眠】
→質のいい睡眠を取って、成長ホルモンの分泌を促す
食事は暴飲暴食や偏食を避け、3色バランス良く摂ることが大切です。
中でも髪の主成分であるタンパク質・ビタミンB群・亜鉛を積極的に摂取して、栄養たっぷりの髪を保つことが枝毛予防になります。
また、質のいい睡眠をしっかり摂ることも重要。
夜間にしっかり眠ることで、髪の成長を促す成長ホルモンの分泌をサポートできます。
睡眠時間の長さに関わらず、入眠後3時間を熟睡するのがポイントです。
無理せずできることから、ライフスタイルの改善も取り入れていきましょう。
枝毛に関するQ&A
Q1.枝毛カッターの仕組・効果は?100均でも買える?
A.枝毛カッターは毛先の枝毛部分だけをカットできるアイテムです。ただし、100均のものは枝毛カッターとは別物なので注意してください。
Q2.枝毛を裂いてもいい?
A.ゼッタイにやめましょう!
枝毛はキューティクルがダメージを受け、髪が縦に裂けてしまった状態。
高級なケア用品を使用するよりも、毎日のヘアケアで枝毛を作らせないのが美髪を保つコツです。
【原因】
- ヘアカラーやパーマによる刺激
- ドライヤー・アイロン・紫外線による熱ダメージ
- 濡れたままの髪への摩擦
- 栄養・睡眠不足などの生活習慣の乱れ
【予防・対策】
- 丁寧なブラッシングを心がける
→起床後・シャンプー前・就寝前の3回を中心に、毛先からブラッシングする - ドライヤーやアイロンを正しく使う
→ドライヤーは20㎝以上あけて、左右に振りながら髪を乾かす
→ヘアアイロンは使う時間によって130度~150度の温度を使い分ける - 食事・睡眠を中心に生活習慣を改善する
→タンパク質・ビタミンB群・亜鉛を積極的に食べる
→夜間に就寝し、入眠後3時間はぐっすり眠る
また、今ある枝毛は「枝毛カットをする」「トリートメント・ヘアオイルで保湿する」など、応急処置をしておくと悪化を防げますよ。
早いうちからしっかりとケアして、枝毛のないまとまりヘアを目指しましょう。
