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枝毛の原因を知らないと損!美髪を守る予防と正しい処理方法

枝毛

「毎日ヘアケアしているのに枝毛が目立ってしまう…」
「枝毛で髪がまとまらない」
とお悩みの方は、実はヘアケアが不十分なのかも。

ただトリートメントを塗るだけでは、しつこい枝毛はなかなか直りません。
ブラッシングやドライヤーの使い方、生活習慣など、毎日のケアから見直すのが大切です。

この記事では、枝毛の応急処置方法・予防方法を紹介します。
枝毛になる原因も解説しているので、自分の生活と照らし合わせてみてくださいね。

正しくケアして、枝毛のない美しい髪を目指しましょう。

【この記事でわかること】

  • 枝毛のしくみをチェック!切れ毛との違いは髪の破れ方
  • 枝毛になる原因は熱・摩擦・乾燥などの外部ダメージ
  • 今ある枝毛への応急処置は「カット&保湿」がカギ
  • 枝毛を予防するヘアケアと生活習慣を解説

枝毛とはなぜできる?種類や切れ毛との違い

(上段)枝毛=傷んで縦に裂けた毛 (下段)髪の栄養や水分が失われた状態枝毛とは、外部ダメージを受けて縦に裂けてしまった状態の毛髪のこと。

そもそも髪の毛は、キューティクルという”保護膜”のようなものに覆われています。
髪の表面をコーティングし、ハリ・コシを作る中心部を守る役割です。

しかしキューティクルがダメージを受けると、壊れてめくれやすくなります。
そこから毛髪内部の水分や栄養が流出し、傷んだ状態になってしまうんですね。

さらに髪は細長い繊維状になっており、縦に裂けやすい構造。
髪が傷むと縦に裂けてしまい、枝毛になってしまうというワケです。

切れ毛との違いは“破れ方”

切れ毛との違いは、髪の毛の破れ方

  • 枝毛:髪の毛が縦に裂けている
  • 切れ毛:髪の毛が横に切断されている

頭頂部にツンツンとした毛があれば、切れ毛である可能性が高いです。

▶ひどい切れ毛の原因とは?高いシャンプーを買う前に自分でできる対策・予防方法をチェック!

日常の髪ダメージをチェック!ひどい枝毛の原因4つ

枝毛を引き起こすおもな原因は、大きく4つに分けられます。

  • 短期間に繰り返すヘアカラーやパーマによるダメージ
  • 高温のドライヤーやアイロン、紫外線による熱ダメージ
  • 自然乾燥やブラッシングやタオルドライによる濡れ髪への摩擦
  • 無理なダイエットや不規則な睡眠など生活習慣の乱れ

ヘアカラー・パーマの繰り返しによるダメージ

(上段) 原因①頻繁なヘアカラー・パーマ (下段)頻度をおさえてダメージを減らそうヘアカラーやパーマを頻繁に繰り返すのは、枝毛につながる大きな原因。

そもそもカラーやパーマの薬剤は、キューティクルを無理やり開く施術です。

【カラー剤・ブリーチ剤】
キューティクルを剥がして内部まで浸透する仕組み。

【パーマ剤・縮毛矯正】
毛髪内部のアミノ酸※を分解して髪の形を変える仕組み。
(※毛髪のおもな成分)

毛髪内部に直接ダメージを与えているので、枝毛になりやすくなるんですね。

またブリーチや縮毛矯正も、ダメージの強い薬剤を使用しています。
(参考:ブリーチカラーすると髪の毛はやっぱり傷む?メリット・デメリットとケア方法をチェック
いずれにせよ、短い期間に繰り返すのはおすすめできません。

数か月に1度」「リタッチのみ」と、頻度を減らす工夫をするべきでしょう。

ドライヤーやアイロン、紫外線の熱

(上段)原因②ドライヤー・アイロン・紫外線の熱 (下段)キューティクルは熱に弱いドライヤーやアイロンによる熱ダメージも、枝毛ができるよくある原因です。

実は、タンパク質が主成分のキューティクルは熱に弱い性質。
熱ダメージを受けてしまうと、毛髪内部がもろく固い状態に変わってしまいます。

たとえば、卵に熱を通すと固まって表面がパサパサになりますよね。
同じように髪の毛も乾燥してパサつくと、毛先が固くなって割れてしまうんですね。

以下に当てはまる方は、紫外線や熱風による切れ毛の可能性が高いです。

特に、濡れ髪にヘアアイロン・コテを当てるのはNG。
乾いているときに比べて、半分以下の温度※で熱ダメージを受けてしまいます。
(※乾いているときは約130℃以上、濡れているときは約60℃以上)

毎朝しっかりヘアセットする方や外出の多い方は、髪を熱から守るのが最優先ですよ。

髪の自然乾燥と摩擦

(上段) 原因③濡れ髪のままの摩擦 (下段)自然乾燥に要注意!濡れ髪をきちんと乾かさず自然乾燥させることも、枝毛の原因のひとつ。

キューティクルは濡れると開きやすくなるという性質を持っています。

外の刺激から守るコーティングが開いてしまうと、髪は刺激に対して敏感な状態に…。
水分が蒸発して髪が乾燥し、ダメージを受けやすくなってしまいます。

また、キューティクルは摩擦にも弱い性質。
ブラシや枕で髪をこすってしまうことも、枝毛の原因になります。

  • 濡れたまま何度もブラッシングしてしまう
  • 濡れた髪をタオルで強くこする
  • 髪を乾かさずに濡れたまま寝ている

下記にひとつでも当てはまる方は、すぐにやめるようにしてください。

栄養・睡眠不足などの生活習慣の乱れ

(上段) 原因④栄養・睡眠の不足 (下段)食事の偏りや寝不足に注意栄養・睡眠不足などの生活習慣の乱れも、枝毛の原因に関わっています。

【栄養不足】
髪に必要な栄養が届いていない状態
バランスの良い食事がとれていない
 (少食・暴飲暴食・偏食など)

【睡眠不足】
成長ホルモンの分泌が低下している状態
夜間にきちんと睡眠をとれていない
(睡眠時間が6時間以下、就寝時間がバラバラなど)

そもそも髪の毛はタンパク質亜鉛などで構成されています。
無理なダイエットなどで必要な養分が髪に届かないと、髪が裂けかねません。

また睡眠不足は、新しい髪を育てる成長ホルモンがうまく分泌されない原因に。
なかなか髪の毛が生え変わらず、枝毛になった髪がいつまでも残ることになります。

「ヘアケアをしているのに枝毛が減らない…」という方は、生活習慣の見直してみましょう。

【応急処置】今ある枝毛は「枝毛カット」がベスト

(上段) 枝毛はカットで応急処置! (下段)枝毛の5㎝上から切るすでにできてしまった枝毛は、枝毛カットで取り除くのがベストです。

そもそも枝毛は1度なってしまうと元には戻らない性質。
髪には皮膚のような治癒力や再生力がないので、枝毛は取り除くしかありません。

セルフカットをする場合は、以下のポイントに注意してください。

  • 少なくとも枝毛の5cm上の部分からカットする
    →枝毛部分より上でもすでにダメージが進行しているため
  • 切れ味の良いヘアカット用のハサミを使用すること
    →切れ味の悪いハサミはさらなるダメージにつながるため

ただし「大量に枝毛がある」「うまく切れるか不安」という方は、美容院でこまめにカットしてもらうのがおすすめです。

定期的なメンテナンスとして枝毛カットをすることで、髪をきれいに保つことができますよ。

切りたくない場合は、トリートメント・ヘアオイルで応急処置

"(上段)トリートメントとヘアオイルで切らずにケア (下段)お風呂上がりの保湿がカギ"「枝毛が気になるけど、髪は切りたくない」という方には、トリートメントやヘアオイルでの保湿がおすすめ。

髪の毛を保湿することで、枝毛を目立ちにくくしてくれます。

枝毛ケアをするときは、お風呂上りの保湿を意識してみてください。
先述のとおり、髪は濡れるとキューティクルが開いてダメージを受けやすくなります。
タオルドライでの摩擦やドライヤーの熱から髪を守るのが大切です。
(参考:【タオルドライの正しいやり方】どのくらいやる?何分以内に始める?詳しく解説

またトリートメントとヘアオイルでは、それぞれやや異なる効果が期待できます。
ダメージに合わせて使い分けるのがオススメですよ。

  • トリートメント
    髪の失われてしまった栄養を一時的に補給することで、髪ダメージを目立ちにくくする
    →カラー・パーマによるハイダメージを受けている人
    ヘアアイロン・ドライヤーによる熱ダメージがひどい人
  • ヘアオイル
    傷ついたキューティクルを保護し、美しく見せる
    →パサつきや広がりが気になる人
    全体的に髪にツヤがない人

もちろん痛みがひどい場合は、トリートメントとヘアオイルを併用してもOK。

これを機にヘアケア方法を見直し、少しずつ枝毛を減らしていきましょう。

枝毛をなくす!枝毛体質を予防するヘアケア3つ

1度できてしまった枝毛は戻せないため、そもそも作らないのが美髪を保つコツ。

枝毛体質を予防するためには、毎日正しいヘアケアを続けるのが大切です。

  • 毛先から順に丁寧にブラッシングをする
  • ドライヤーを当てる距離やヘアアイロンの温度を見直す
  • 食事と睡眠を中心に生活習慣を見直す

丁寧にブラッシングする

"(上段) ブラッシングで枝毛改善 (下段)朝・お風呂前・夜の3回がおすすめ"丁寧なブラッシングをするのが、枝毛体質の改善への第一歩。

髪の絡まりや静電気など、枝毛の原因をしっかりと防いでくれます。

ブラッシングの頻度は、「朝・シャンプー前・就寝前」の3回がベスト。
頭頂部からいきなりではなく、毛先から少しずつブラッシングすることを心がけましょう。
髪が濡れているときは、目の粗いコームなどでゆっくりととくのがポイントです。

また枝毛を防ぐなら、天然素材でつくられたブラシを使うのがおすすめ。

  • 木製:静電気が起こりにくく、頭皮マッサージ効果もある
  • 動物の毛:ほこりが取り除きやすく、毛が柔らかで摩擦が起こりにくい

摩擦の少ない素材で、髪の負担を軽くするのが重要ですよ。

ドライヤーやアイロンを正しく使う

正しい方法でドライヤーやアイロンを使うことも、枝毛予防には欠かせません。

毎日のドライヤーやアイロンの使用時には、以下に注意してみてください。

【ドライヤー】

  • 髪の毛から少なくとも20cm以上離してあてる
  • ドライヤーを振りながらあてて、熱を分散させる
  • 髪の表面ではなく根本と内側を中心に乾かす
  • 乾いたら最後に冷風で髪を冷ます

【アイロン】

  • 髪が完全に乾いてから使用する
  • 時間をかけて使用する場合(ストレートなど)は130℃以下
  • 150℃以上の高温で使用する場合(カールなど)は短時間で済ませる

まずドライヤーは本体をフリフリと動かし、熱が1か所に当たり続けないよう使うのがポイント。
髪から20cm以上離し、近距離で熱風を当てないように気をつけてください。

アイロンはかならず髪が乾いている状態で使いましょう。

またストレートやカールなどのスタイリングに合わせて温度を変えるのがベター。
ただ、130℃程度で素早くあてるのが最もダメージが少ないですよ。

ぜひ「低温度・短時間」を意識してみてくださいね。

食事と睡眠をしっかりとる

"(上段) 十分な栄養と睡眠 (下段)タンパク質と成長ホルモンが大切"しっかりとした食事と睡眠をとることも意識しましょう。

健やかな髪を育てる・保つことが、枝毛予防には欠かせませんよ。

【食事】
→髪の主成分を積極的に取って、健康な髪を育てる

  • タンパク質
    →肉類・魚類・大豆類・乳製品など
  • ビタミンB群
    →ささみ・赤身魚・バナナ・レバーなど
  • 亜鉛
    →牡蠣・肉類・大豆類・レバーなど

【睡眠】
→質のいい睡眠を取って、成長ホルモンの分泌を促す

食事は暴飲暴食や偏食を避け、3色バランス良く摂ることが大切です。
中でも髪の主成分であるタンパク質・ビタミンB群・亜鉛を積極的に摂取して、栄養たっぷりの髪を保つことが枝毛予防になります。

また、質のいい睡眠をしっかり摂ることも重要。
夜間にしっかり眠ることで、髪の成長を促す成長ホルモンの分泌をサポートできます。
睡眠時間の長さに関わらず、入眠後3時間を熟睡するのがポイントです。

無理せずできることから、ライフスタイルの改善も取り入れていきましょう。

枝毛に関するQ&A

Q1.枝毛カッターの仕組・効果は?100均でも買える?

A.枝毛カッターは毛先の枝毛部分だけをカットできるアイテムです。ただし、100均のものは枝毛カッターとは別物なので注意してください。

詳細はコチラ!

枝毛カッターはヘアアイロンと似ている形状で、使い方もほぼ同じ。
2つのブラシで髪の毛を挟んで、根元から毛先の方へ滑らせるだけで枝毛部分をカットする仕組みになっています。

毛先の枝毛部分だけを数ミリ単位でカットするので、髪全体の長さが変わってしまうことはありません。

ちなみに、100均で売っているのはヘアカッターという別物です。
すきばさみのようなもので、”枝毛だけをカットしてくれるアイテム”ではないので注意してくださいね。

Q2.枝毛を裂いてもいい?

A.ゼッタイにやめましょう!

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気になって枝毛を裂くのは、ゼッタイにやめましょう

枝毛を裂いてしまうと、キューティクルが剥がれている部分を増やすことに…。
新たに枝分かれを作ったり、髪のパサつきを招いたりと、ダメージになってしまいます。

裂きたい気持ちを抑え、予防のヘアケアや枝毛カットをしてくださいね。

枝毛はキューティクルがダメージを受け、髪が縦に裂けてしまった状態。

高級なケア用品を使用するよりも、毎日のヘアケアで枝毛を作らせないのが美髪を保つコツです。

【原因】

  • ヘアカラーやパーマによる刺激
  • ドライヤー・アイロン・紫外線による熱ダメージ
  • 濡れたままの髪への摩擦
  • 栄養・睡眠不足などの生活習慣の乱れ

【予防・対策】

  • 丁寧なブラッシングを心がける
    →起床後・シャンプー前・就寝前の3回を中心に、毛先からブラッシングする
  • ドライヤーやアイロンを正しく使う
    →ドライヤーは20㎝以上あけて、左右に振りながら髪を乾かす
    →ヘアアイロンは使う時間によって130度~150度の温度を使い分ける
  • 食事・睡眠を中心に生活習慣を改善する
    →タンパク質・ビタミンB群・亜鉛を積極的に食べる
    →夜間に就寝し、入眠後3時間はぐっすり眠る

また、今ある枝毛は「枝毛カットをする」「トリートメント・ヘアオイルで保湿する」など、応急処置をしておくと悪化を防げますよ。

早いうちからしっかりとケアして、枝毛のないまとまりヘアを目指しましょう。

ABOUT ME
中嶋なるみ
1990年東京生まれ。美容師免許アリ。 ヘアケアを中心に、趣味のコスメ・アパレルの知識を活かしながら美容ライターとして活動中。 「飾らない、自然なうつくしさ」を求めるすべての方に誠実に寄り添うコンテンツづくりにこだわっています。